>  今週のトピックス >  No.674
平成14年分確定申告状況と国税庁ホームページの利用にみる
サラリーマンの確定申告の増加
●  所得税の確定申告書提出者の増加
  平成14年分所得税の確定申告書提出状況が国税庁から発表になった。それによると、確定申告書を提出した人数は2,087万人で、過去最高だった昨年(平成13年分)を上回った。
【図1  所得税の確定申告書提出状況の推移】
(単位:万人)
【図1  所得税の確定申告書提出状況の推移】
(注)いずれも翌年3月末日現在の数値
  この表から、還付申告が増加し続けているのは、確定申告する会社員などが増えていることが考えられる。
●  国税庁ホームページ「所得税の確定申告書作成コーナー」のアクセス件数が増加
  平成14年分で特筆すべきことに、平成14年分の確定申告からインターネットでの確定申告書がそのまま税務署へ提出できるようになったことが挙げられる。
  「所得税の確定申告書作成コーナー」のアクセス件数は、平成13年分61万2,000件(前年度比384.9%)から平成14年分333万4,000件(前年比545.3%)と大幅に増加した。また、利用者アンケートを実施した結果では、利用者の55.9%が会社員となっている。
【図2  国税庁ホームページ「所得税の確定申告書作成コーナー」の利用状況アンケート】
(回答数:8,804件)
【図2  国税庁ホームページ「所得税の確定申告書作成コーナー」の利用状況アンケート】
●  タックスアンサーの利用件数も増加
  税金に関する簡易で定型的な質問に対して、コンピューターで回答する「タックスアンサー(税金相談)【http://www.taxanser.nta.go.jp】」の利用件数が1,703万件(前年比127.9%)と増加している。なかでもインターネットによる利用件数が1,634万件(前年比133.0%)で全体の95.9%を占めている。
  「タックスアンサー(税金相談)」の利用課目の上位20位をみると、サラリーマンをはじめとする給与所得者が、確定申告で源泉徴収された所得税などをいかに還付してもらえるか、その努力の一端がうかがえる。
  お客さまへアドバイスを行う立場の者にとって、話題提供に時事情報だけではなく、確定申告で還付を受けるための具体的アドバイスもまた求められているのかもしれない。
【表 平成14年度タックスアンサー利用課目の上位20位】
順位
税目等
利用課目
件数
(万件)
前年比
(%)
1
所得税
医療費を支払ったとき(医療費控除)
32.2
182.9
2
所得税
確定申告
26.5
119.9
3
所得税
給与所得
23.7
226.5
4
所得税
医療費控除の対象となる医療費
21.5
151.2
5
所得税
配偶者の所得に応じてさらに受けられる特例(配偶者特別控除)
20.0
179.9
6
所得税
所得税の税率
17.2
122.8
7
所得税
配偶者控除
15.9
193.6
8
所得税
マイホームの取得と所得税の特例(住宅ローン控除)
15.3
113.0
9
所得税
パート収入はいくらまで税金がかからないか
14.1
108.4
10
所得税
退職金を受け取ったとき(退職所得)
13.1
205.8
11
所得税
マイホームの新築や購入したとき(住宅ローン控除)
13.0
120.6
12
所得税
サラリーマンの必要経費の概算計算(給与所得控除)
12.9
148.6
13
所得税
医療費控除の対象となる出産費用の具体例
12.2
171.7
14
所得税
扶養控除
11.8
133.2
15
所得税
サラリーマンの課税の特例(特定支出控除)
11.8
317.8
16
所得税
サラリーマンで確定申告が必要な人
11.7
105.7
17
贈与税
贈与税がかかる場合
11.4
110.4
18
所得税
住宅ローン控除を受けるための手続き
11.4
116.8
19
所得税
減価償却のあらまし
11.3
121.2
20
所得税
医療費控除の対象となる歯の治療
11.3
153.2
※住宅ローン控除は一般的な呼称で、「住宅借入金(取得)等特別控除」が正式名称。
参考:国税庁ホームページより
2003.08.18
前のページにもどる
ページトップへ