> 今週のトピックス > No.714 |
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平成13年分相続税の申告事績が公表された | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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![]() ● 相続税の課税割合は4.7%に
国税庁は10月、平成13年中に相続または遺贈により財産を取得した人のうち、平成14年10月31日までに提出された相続税の申告書について、申告事績を公表した。相続税の課税割合は4.7%で、被相続人一人当たりの課税価格は2億5,409万円、被相続人一人当たりの申告税額は3,206万円となっている。
![]() 平成13年分は、被相続人数(死亡者数)97万331人のうち相続税の申告書の提出に係る被相続人数は4万6,012人で、課税割合は4.7%と前年の5.0%を下回った。これは、被相続人数(死亡者数)が前年に比べ約1万人増えたにもかかわらず、申告書提出に係る被相続人数が約2,500人減少したためである。
また、課税価格11兆6,912億円(前年比6,322億円減)および申告税額1兆4,750億円(前年比437億円減)は、ともに前年に比べ減少している。これを被相続人一人当たりでみると、課税価格は2億5,409万円(前年比20万円減)、申告税額は3,206万円(前年比72万円増)と課税価格は減少しているが、一方で申告税額は増加している。 ![]() 【表1 相続税の申告事績】
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![]() 相続財産額の種類別内訳では、最も多いのが土地7兆8,448億円(構成比59.1%)で、以下現金・預貯金2兆712億円(構成比15.6%)、有価証券1兆3,418億円(構成比10.1%)と続く。
相続財産のほとんどが土地と思われていたのも過去のことで、ついに60%を割り込んでしまったことが分かる。 ![]() 【表2 相続財産額の種類別内訳(構成比)】
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![]() 表1、2の出典:国税庁ホームページ
![]() また、国税庁は同時に、平成14事務年度(平成14年7月〜平成15年6月)における相続税の調査事績も公表している。国税局および税務署で収集した資料情報を基に、申告額が過少であると認められるもの1万1,405件について調査を実施し、そのうち89.2%に当たる1万171件に申告漏れが見つかっている。
申告漏れ課税価格は3,748億円で、1件当たりでは3,685万円となっている。また、申告漏れ税額は854億円で、1件当たり840万円であった。申告漏れ相続財産額3,739億円の内訳で、最も多いのが現金・預貯金の1,415億円(構成比37.8%)、以下、有価証券751億円(構成比20.1%)、土地735億円(構成比19.7%)と続く。 年々、現金・預貯金の割合が増加し、一方で土地の割合は減少しているという。現金・預貯金などの金融資産の管理は細かく、かつ多岐にわたるため、申告漏れをしてしまうことが多いのではないだろうか。また、自宅に隠し持つことなども容易である。申告漏れ摘発のために、今後は国税局や税務署による金融資産に関する資料の収集に、より一層力が注がれることになるだろう。 |
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2003.10.27 |
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