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健康保険被保険者証もカード化の時代に
●  政府管掌健康保険は10月からスタート
  中小企業のサラリーマンとその家族が加入する政府管掌健康保険では、10月1日以降の新規加入者から、健康保険被保険者証をこれまでの紙からカード様式に変更している。カードは被保険者および被扶養者に一人一枚ずつ交付されるため携帯が容易で、また被扶養者も持てることで利便性が高まると社会保険庁ではみている。
  新規加入者以外については、平成16年1月から3月にかけて、順次カードへの更新を行い、4月以降は現在の紙の被保険者証は使用できなくなる。
●  組合管掌健康保険や国民健康保険でも一部実施済
  一方、大手企業の組合管掌健康保険や国民健康保険についても、厚生労働省が主体となりカード化を推進することになっている。
  平成13年2月に公布された厚生労働省令第12号により、準備の整った組合や自治体からカード化を実施しており、既に大日本印刷や帝人の健保組合は、他社に先駆けてカード化を行った。現在はICチップの搭載はないが、両組合とも、将来的には健診情報なども収められるICカード化を視野に入れている。
  全国的にみて、カード化が最も進んでいる熊本県八代市では、プラスチックカードにICチップを組み込んだICカードの健康保険証を交付している。八代市の医療機関には、このICカードに対応できるパソコンが設置されており、患者の基本情報などを瞬時に読み取ることができる。ただし、八代市以外の医療機関では、まだこうした設備がないため、今後はカードの仕様が全国的に統一され、どこの地域や医療機関でも電子的に扱えることが望まれる。八代市は厚生労働省が平成7年に将来のカード化に備え、実験的に市と協同で取り組んだケースで、各自治体は八代市をモデルとしている。
  まだ未実施の地域でもカード化実現に向けて準備・検討しているが、国民健康保険については、現在の被保険者証の有効期限が平成17年9月末のため、同年10月以降に一斉にカード化される可能性が高い。
  いずれにしても、今まで紙だった年金手帳などを含め、公共機関への書類や証書などが今後カード化されることは時代の流れといえるだろう。
【カード型健康保険被保険者証】
【カード型健康保険被保険者証】
2003.11.10
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