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海外旅行の際は海外旅行保険への加入は必須か?
●  平成14年の海外旅行者数は、対前年比1.9%増の1,652万人
  年末年始の連休を海外で過ごそうと、海外旅行のプランを練っている方も多いことと思われる。国土交通省総合政策局観光部集計によると、平成14年における日本人海外旅行者数は1,652万人(対前年比1.9%増)となっている。(図1)海外旅行先としては、第1位がアメリカ、第2位が中国、以下、韓国、香港、タイと続く。
【図1 日本人海外旅行者数の推移】
【図1 日本人海外旅行者数の推計】
法務省資料に基づく国土交通省総合政策局観光部集計
●  平成14年の海外旅行者の総援護人数は、対前年比4.5%増の16,996人
  日本国内と異なり、海外での犯罪被害や事件は意外に目にすることが少ないが、外務省「海外邦人援護統計(平成14年)」によると、平成14年に日本の在外公館などが取り扱った事件・事故にかかわる援護件数は、14,364件(対前年比1.75%増)、総援護人数は16,996人(対前年比4.5%増)であった。
  平成14年の総援護人数16,996人は、前出の海外旅行者数1,652万人に対して0.1%だが、約1,000人に1人が海外旅行先で何らかの援護を受けているのである。
  援護件数の地域別内訳をみると、アジア、欧州、北米で87.7%を占めており(図2)、海外旅行先として人気が高く、旅行者が多い地域は、それに比例して援護件数も多いということが分かる。
【図2 平成14年海外邦人援護件数の地域別内訳】
【図2 平成14年海外邦人援護件数の地域別内訳】
●  平成14年の海外死傷者は交通事故、犯罪被害は窃盗が多い
  日本の在外公館などが援護した内容として、海外での死傷者数と犯罪被害件数は、死傷者数629人のうち交通事故331人(占率52.6%)で、交通事故は死亡者数131人のうち57人と43.5%を占めている。なお、犯罪被害を含めた件数は、窃盗・同未遂件数5,439件が一番多く、内訳は下表のとおりである。
【表 全世界の海外邦人援護件数の事件別内訳(抜粋)】
事故・災害件名
件数
人数
死亡
交通事故
192
331
57
水難事故
40
44
34
航空機事故
8
39
4
レジャー・スポーツ事故
26
33
5
登山事故
8
10
6
その他の事故
78
172
25
小計
352
629
131
犯罪被害・その他
件数
人数
死亡
窃盗・同未遂
5,439
6,013
0
遺失
2,167
2,242
1
強盗・同未遂・致死傷
1,023
1,145
3
疾病
642
749
270
殺人・同未遂
26
27
21
テロ
11
18
2
その他
4,196
5,588
97
小計
13,504
15,782
393
総合計
13,856
16,411
524
注:総合計には、邦人の加害犯罪(件数508件、人数585人、死亡1人を含まない)
図2、表の出典:外務省「海外邦人援護統計(平成14年)」
  外務省のホームページでは、「外務省・海外安全相談センターからのお知らせ」として、『海外旅行保険加入のおすすめ』を掲載している。
(1)病気やケガ(交通事故など)をされたとき
(2)盗難や偶然の事故により携行品が損害を受けたとき
(3)旅行中にあやまって他人にけがをさせたとき(他人のモノを壊したとき)
(4)航空機が遅れたとき
などについて、海外旅行保険の内容と必要性を簡単に解説をしている。
  海外旅行保険の詳しい内容については、海外旅行保険を取り扱っている保険会社に問い合わせ、旅行前には必ず保険加入とその内容を十分に検討しておくことが必要である。
2003.11.17
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