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業界初の商品点字パンフレットを作製
〜ジブラルタ生命〜
【商品点字パンフレットの見本】
●  視覚障害者には朗報
  ジブラルタ生命は11月10日、同社の主力地盤である教職員地盤の視覚障害者向けに点字で商品案内のパンフレットを作製したと発表した(写真参照)。今回の試みは教職員組合のうち盲学校(71校、教職員数約5,200名)などからの声を反映する形で実現したもので、業界では初めてとなる。
  今まで盲学校の教職員に保険商品を説明する場合は、レコーダーを通して聞く方法しかなく負担が大きかったが、点字用パンフレットにより確認が容易にできるようになった。同社では、保険証券についても点字の説明書を添付する準備に入ったとしている。
  今回のパンフレットはあくまで教職員向けのもので、一般の視覚障害者や盲学校の生徒などは対象にならない。そのため、印刷部数が通常のパンフレットより極めて少なく、コスト高となるため、必要に応じて本社に請求することになるようだ。
  同社のティモシーE・ファイギー社長兼CEOは、「これを機に視覚障害者への一助となることを期待している」と感想を述べている。
●  標準体で加入できる1級視覚障害者
  ところで、18歳以上の視覚障害者は全国で平成13年現在、30万1,000人で、うち、最も重い1級障害者は34.9%を占めている(厚生労働省「平成13年身体障害児・者実態調査結果」)。
  視覚障害者のうちまったく目が見えない全盲の人(1級)でも、ほかの身体状況に問題がない場合は健常者と同様、標準体契約として生命保険に加入できる。また、ほかの等級でも、進行性以外の症状が固定された障害者であれば生命保険に加入できる。
  ただし約款上、「両眼の視力をまったく永久に失ったもの」は第一級障害として高度障害保険金が支払われるため、片眼失明者の場合などは付帯条件が付くことになる。
  一般的に、視覚障害者は健常者よりも事故などの災害に遭う危険率が高いと思われがちだが、実際には健常者より注意力が高く顕著な差はないとされている。障害者全体に言えることだが、視覚障害者を含め、生命保険に対するニーズは高い。そのため、加入しやすい環境づくり、加入条件の緩和などが進展すれば、今後、生命保険の加入率も増えることが予測される。
2003.11.25
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