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学校外教育を受ける高校生増加
〜4割が受験対策〜
●  高校生の約半数が学校外教育を受講
  高校生が学校外教育を受ける割合が約半数に達し、3年ぶりに前年を上回ったことが、1月14日に公表された国民生活金融公庫「学校外教育費用に関する実態調査」で明らかになった。
  今回注目すべき点は、高校生の学校外教育受講割合が平成14年度の38.5%を上回り、約半数の45.4%を示したことである。前回調査に比べ約7%の伸びを示しており、平成12年度以来初めて上昇傾向に転じた。
【図表1 高校生が学校外教育を受講している割合】
【図表1 高校生が学校外教育を受講している割合】
●  「学習塾、進学塾、予備校など」が4割
  高校生が受けている学校外教育で最も多いのは「学習塾、進学塾、予備校など」の受験対策で、44.6%を占める(複数回答)。平均で1カ月あたり6.1回、10.3時間通っている。
【図表2 高校生が1カ月に「学習塾、進学塾、予備校など」を受講している回数・時間】
 ○回数
【図表2 高校生が1カ月に「学習塾、進学塾、予備校など」を受講している回数・時間】
 ○時間
【図表2 高校生が1カ月に「学習塾、進学塾、予備校など」を受講している回数・時間】
●  塾・予備校の費用は年28.4万円
  「学習塾、進学塾、予備校など」にかかる年間費用は28.4万円で、前回の19.6万円に比べると8.8万円増加した(専修学校・短大・大学などの学生も含む)。
  学校外教育にかける費用が増えた反面、世帯の可処分所得は減少している。平成15年より厚生年金保険料の計算に総報酬制が導入されて、賞与からも保険料が徴収されるようになり、手取り額が減ったからだ。また年俸制や能率給制などによって、収入が伸び悩んでいる例も少なくない。
  高校生の子どもを持つ親にとって、家計で大きな割合を占める学校外教育費は、かなりの負担となっている様子がうかがえる。
【図表3 「学習塾、進学塾、予備校など」の年間受講費用】
【図表3 「学習塾、進学塾、予備校など」の年間受講費用】
図表1〜3出典:国民生活金融公庫総合研究所「学校外教育費用に関する実態調査(平成15年度)」
2004.02.02
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