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平成15年度下半期新商品の傾向
●  急速に進んだ生保業界の再編成
  3月を迎え、平成15年度も間もなく終わろうとしている。平成15年度は明治安田生命や東京海上日動あんしん生命の誕生に見られるように、統合や営業譲渡による生保業界の再編成が急速に進んだ年であった。また、銀行窓販も一定の成果を見せ、全面解禁に向けた議論も現実化するなど販売チャネルの多様化にも拍車がかかっている。
●  日本での拡販が注目されるユニバーサル保険
  保険商品では、従来からの第三分野商品のほか、アカウント型の原型であるユニバーサル保険が相次いで発売されたことが注目される。
  このうち、「ISユニバーサル保険」と「PCAプラチナ ユニバーサル」は基本的なユニバーサル保険であるが、「Prime Life」は日本市場では初めて発売される変額ユニバーサル保険である。ユニバーサル保険は、アメリカでは主流となっている保険だが、保障の自在性が一番のポイントである反面、商品内容を理解するのが難しく、日本の生命保険市場に受け入れられるかどうかが注目されている。
  従来のアカウント型では、新しく誕生した明治安田生命から「ライフアカウント L.A.」のニューバージョンである「ライフアカウント L.A. Double」が発売された。この商品は「ライフアカウント L.A.」に新発売の「生活サポート特約」を付加したタイプで、死亡保障に加え日常生活における機能の障害も保障することから「Double」とネーミングされたものである。
【下半期に発売されたユニバーサルタイプの保険】
発売月
会社名
商品名
2003年10月
アリコジャパン
ISユニバーサル保険
2003年11月
スカンディア生命
投資型ユニバーサル保険 Prime Life
2004年1月
明治安田生命
ライフアカウント L.A. Double
2004年1月
ピーシーエー生命
PCAプラチナ ユニバーサル
●  個人年金が中心の貯蓄商品
  貯蓄系の保険では、銀行窓販をターゲットとしたものが多く、中でも元本保証タイプの変額個人年金保険と外貨建ての個人年金保険の発売が目立った。
  変額個人年金保険や外貨建て個人年金保険は運用や為替の変動などのリスクを伴う個人年金保険であるが、相変わらずの低金利や円高を背景に、着実に販売実績を伸ばしている。
【下半期に発売された主な個人年金保険】
発売月
会社名
保険種類
商品名
2003年10月
T&Dフィナンシャル生命
変額個人年金保険
ポポラーレ
2003年10月
アリコジャパン
外貨建個人年金保険
レグルスU
2003年10月
ハートフォード生命
変額個人年金保険
NEWアダージオ
2003年12月
日本生命
変額個人年金保険
ニッセイ投資型年金(90歳原資保証型)
2003年12月
三井生命
変額個人年金保険
投資型年金カラフル
2004年1月
AIGスター生命
外貨建個人年金保険
やっぱりドルだね
2004年1月
東京海上日動あんしん生命
外貨建個人年金保険
あんしんドル年金
●  銀行窓販の全面解禁に注目
  迎える平成16年度に最も注目されるのは、銀行窓販の全面解禁がいつ開始されるかという点に尽きる。商品構成や販売体制といった生保販売のための体制作りについては、変額個人年金保険と同様に、各銀行によって差がでることも予想されるが、いずれにせよ、銀行による「ワンストップサービス」の実現に向けた取り組みが、具体的にどう進展していくのか注目される。
2004.03.08
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