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EU加盟国の拡大とユーロの機軸通貨化の進展
EU加盟国
ユーロ統合国
1
ベルギー
2
ドイツ
3
フランス
4
イタリア
5
ルクセンブルク
6
オランダ
7
デンマーク
 
8
アイルランド
9
イギリス
 
10
ギリシャ
11
スペイン
12
ポルトガル
13
フィンランド
14
オーストリア
15
スウェーデン
 
16
ポーランド
 
17
ハンガリー
 
18
チェコ
 
19
スロベニア
 
20
スロバキア
 
21
エストニア
 
22
ラトビア
 
23
リトアニア
 
24
キプロス
 
25
マルタ
 
●  5月からEU加盟国は15カ国から25カ国へ
  欧州連合(EU)加盟国(現15カ国)が、東中欧、地中海諸国10カ国を加えて25カ国になる。
  EUは、「外交・安全保障」「経済・通貨」「社会」の3分野での統合を進めている。なかでも、「経済・通貨」の部分で、現在ユーロへ通貨統合している国は12カ国であるが、EU加盟国の拡大を機に一段とユーロへの通貨統合が進むことは言うまでもないだろう。
●  基軸通貨としてのユーロの躍進
  多くの国際通貨の中で、中心的・支配的地位を占め、国際金融・為替システムの要の役割を果たしている通貨を機軸通貨と呼ぶ。
基軸通貨は、時代的にみると卓越した経済力に加え強い政治力を持ち、世界経済の運営に主導的な役割を果たしている国の通貨ということになり、現在はアメリカの「ドル」がその役割を果たしている。
  EU加盟国が25カ国になったことで、将来、ユーロへ通貨統合する国が増えることが予想される。
今回EUに加盟したチェコにおける金融市場ではすでに、「コロナ」と「ユーロ」の直物(じかもの)取引が、「ドル」との直物(じかもの)取引を大幅にしのいでいる。
  ヨーロッパにおけるユーロが基軸通貨として機能し、さらにユーロでの国際信用連鎖が徐々に形成されてきており、ヨーロッパが国際金融体系の中心になりつつある。
  今年は、EU加盟国が25カ国に増えるだけでなく、ギリシャでオリンピックが行なわれることもあり、基軸通貨としてのユーロ体制が一段と躍進することが予想される。

【図表 ユーロ地域外の企業、金融機関等によるユーロ建債の発行残高】(単位:億ユーロ)
1999年
2000年
2001年
2002年
発行残高
6,293
7,930
9,279
10,510
注:株式の発行残高を除く
出典:欧州中央銀行
2004.04.12
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