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夏山の事故やけがの発生状況
●  夏に多い遭難者
  夏が近づき、海や山に行く人が多くなります。海や山で休日を過ごし、リフレッシュすることは大きな楽しみですが、同時に、海や山での事故やけがも夏に多くなります。警察庁発表の「平成14年中における山岳遭難の概況」によれば、平成14年の夏山シーズン(7月〜8月)に山で遭難した人の数は440人で、年間遭難者全体(1,631人)の約27%を占めます。
●  夏山の遭難者は増加傾向
  平成15年の夏山(7月〜8月)で遭難した人(死者・行方不明者、負傷者、無事救出等の合計)は426人で、前年から14人減少しました(図表1)。しかし、夏山の遭難者の数は増加傾向にあり、平成14年には昭和43年以降で最多の440人となりました。
【図表1 夏山の遭難者数の推移】
(単位:人)
【図表1 夏山の遭難者数の推移】
出典:「警察庁 平成15年夏期における水難・山岳遭難発生状況について(平成15年9月5日)」
●  年齢別では60歳代と50歳代が多い
  平成15年の夏山で遭難した人を年齢別にみると、60歳代の遭難者(119人、占率約28%)が最も多く、次いで50歳代(114人、占率約27%)と、比較的高い年代で多くなっています(図表2)。また、主な山岳(系)別では、富士山(31人)、槍・穂高連峰(27人)、剣岳(19人)、谷川連峰(16人)、白馬岳(同)、立山(同)の遭難者が多くなっています。遭難者の多さは、その山岳(系)を訪れる人の多さを語る、一面と言えるかもしれません。
【図表2 平成15年夏山の年齢別遭難者数】
【図表2 平成15年夏山の年齢別遭難者数】
出典:「警察庁 平成15年夏期における水難・山岳遭難発生状況について(平成15年9月5日)」
●  望まれる事前準備と保障の備え
  夏はレジャーを楽しんでいる最中に、事故やけがにあうリスクが高まります。せっかくの楽しみを台無しにすることなく、夏の休日を満喫できるように、安全な計画をたて、体調管理や安全装備を整えるとともに、保障の備えも必要ではないでしょうか。
2004.04.26
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