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気象災害の状況
●  毎年起きる台風・豪雨等の被害
  日本では毎年、6月下旬から7月中旬にかけて梅雨前線の影響や、台風の上陸による豪雨などが多くなる。今年は「台風第6号」、「7月新潟・福島豪雨」、「7月福井豪雨」などの台風や豪雨によって、188名が亡くなったり、行方不明となるか負傷し、889棟(全壊・半壊・一部破損)の住家が不幸にも被害を受ける結果となった。
【図表1 平成16年 主な台風・豪雨による被害】
(単位 人、棟)
年月
災害名
主な被災地域
死者・
行方不明者
負傷者
住家の全壊・
半壊・一部破損
6月
台風第6号
ほぼ全国
5
118
152
7月
7月新潟・福島豪雨
新潟県・福島県
16
3
237
7月
7月福井豪雨
福井県
5
19
426
7〜8月
台風第10号、11号
及び関連する大雨
近畿、中国、四国地方
3
19
74
参考:平成16年8月13日現在発表されている消防庁ホームページ資料による
●  洪水ハザードマップの作成
  台風や豪雨による水害では最近、都市型水害が増えているといわれる。また、こうした被害を抑える有効な方法の一つとして注目されているのが、自治体で作成する洪水ハザードマップである。これは洪水時の浸水の予測と避難場所を示すもので、被害の予防や軽減に対する日ごろの備えの必要性を促す効果につながっているようだ。平成16年3月現在では、301の市町村で洪水ハザードマップの作成が完了している(内閣府「平成16年版 防災白書」)。
都市型水害とは、集中豪雨などで都市の河川や下水道の処理能力を超える量の雨が降ったときに起きる水害。都市部で地面のアスファルト化がすすみ、雨水が浸透する土地が減ったことが原因とされる。
●  世界各地の気象災害
  世界の気象災害を見てみると、各地でさまざまな気象災害が発生し、被害が出ていることが分かる。特に開発途上の地域は災害に対して脆弱な傾向があり、被害が大きくなる恐れがある。
【図表2 2004年3月〜5月の主な気象災害(抜粋)】
現 象
地域(時期)
大雨・地滑り・洪水
西シベリア〜中央アジア(3〜4月)
竜巻
バングラデシュ(4月)
サイクロン(台風)
ミャンマー(5月)
暴風雨
バングラデシュ(5月)
サイクロン(台風)
マダガスカル(3月)
大雨・洪水
ハイチ・ドミニカ共和国(5月)
参考:報道資料等による気象庁資料
  国際的な防災協力は、国連機関、各国政府、国際赤十字、非政府機関(NGO)などによって進められている。日本も国連機関などを通した協力以外に、防災に関する研修の実施、専門家の派遣、資金協力などを行っている。
2004.08.23
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