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大学生の学費・生活費など経済的な負担をどうするか
  文部科学省「平成14年度学生生活調査報告」によると、国立大学に自宅から通う大学生の一年間の学費と生活費を合わせると112.9万円。一方、下宿の場合は186.7万円となっている。さらに私立大学に自宅から通う場合では、181万円、下宿では200万円を超え261.4万円と国立・自宅通いから比べると148.5万円も高く、私立・下宿の場合がいかに教育費の負担が重いのかがうかがえる。また、家庭からの給付額(家庭が支払った授業料を含める)をみると、国立自宅が年間74.6万円、下宿147.4万円、私立自宅130.9万円、下宿216.7万円であった。
●  家計に重い大学生への給付金
  国立・私立別に、家庭の年間平均収入をみると、国立831万円、私立920万円である。年間収入に占める学生への給付金の割合を計算すると、国立自宅で9.0%、下宿17.7%、私立自宅14.2%、下宿23.6%と教育費が家計支出に占める割合が高いことが分かる。
【図表1 国立・私立別、自宅・下宿別学生生活費(年間・抜粋)(大学・昼間部)】
 
国立
私立
自宅
下宿等
自宅
下宿等
家庭からの給付
746,400円
1,474,400円
1,308,600円
2,167,300円
学費と生活費合計
1,128,600円
1,867,300円
1,810,200円
2,613,800円
出典:文部科学省「平成14年度 学生生活調査報告」
●  学費・生活費の不足を補うためアルバイトをする学生が増加
  文部科学省の調査では、アルバイトをする学生の経済状況(図表2)をみると、平成14年度は「家庭からの給付のみで修学可能」が減り、「家庭からの給付のみでは修学が不自由・困難」が20%近く伸びている。親からの給付金だけでは学費・生活費を賄うことができず、これを補うためアルバイトをする学生の割合が増えていることが分かる。
【図表2 家庭からの給付程度別アルバイトの従事学生の割合の推移(大学・昼間部)】
出典:文部科学省「平成14年度 学生生活調査報告」
  学費・生活費のほかに、受験費用や入学時納付金を準備する必要がある。事前に準備するには、子どもが生まれた時から準備するのが無理もなくいいのではないだろうか。子どもを大学へ行かせたいと考える人は、こども保険や学資保険で備える方法があるので、選択肢として考えたい。
2004.10.12
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