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手紙文の構成
  手紙は、人が訪問する代わりをもつとめてくれるものであり、また、書き手の人柄をも偲ばせる大切なものです。まず、手紙文の構成の決まりをマスターし、ビジネスにも役立つ手紙のマナーを身につけましょう。手紙文は、前文・本文・末文・後付からなります。
前文(書き出しの文章)
  前文とは、用件に入る前の、初めの挨拶の文です。頭語(書き出しの言葉)、時候の挨拶、相手及び自分の安否に関する挨拶、ご無沙汰のお詫びや厚意に対する感謝の言葉などから成り立っています。
主文(または本文)
  手紙を書く目的や用件を述べる文章で、起語(さて)で前文を受けて書き始めます。
末文(締めくくりの文章)
  用件を締めくくる文章で、前文の頭語に対する結語(結びの挨拶)が必要です。
後付(あとづけ)
  末文に続いて「日付」「署名」「宛名・敬称」「侍史」などを書いて締めくくります。
敬称例
一般
同輩・目下
殿
同輩・友人
君・兄・大兄
先輩
大兄・学兄・貴兄・賢兄
教師・医師・画家・作家など
先生
公用・事務用
殿・様
多人数宛
各位
会社・官庁
御中
弁護士・議員
先生
歌舞伎俳優
落語家
  手紙やはがきを出す目的はいろいろ違いますが、ビジネスの用途で利用する場合には、文節を短くし、一つひとつを短文でまとめると良いでしょう。その方が表現したいことを的確に伝えることができます。表現が丁寧すぎると、逆に言いたいことが伝わりにくい文書になります。
  分かりやすい文章の代表とされる新聞や雑誌は、15字程度で読点(、)を打ち、これが3つ続いたところで句点(。)を打つ場合が多いようです。必ずしもこの法則に則る必要はありませんが、意識しないで書いていると、いつの間にか長い文章になってしまうものなので気をつけましょう。
構成の一例

頭語
拝啓

時候の挨拶
炎暑の候
先方の安否
皆様お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますか
自分の安否
当方は一同変わりなく元気に過ごしております
ご無沙汰や感謝
大変お世話になりながら、すっかりご無沙汰を致し、申し訳ありません

起語
さて
今春お目にかかりました折にお話し致しました郷里の知人○○様ご紹介の件でございますが……(略)、急にご上京が決まりましたので……(略)

結びの挨拶
取り急ぎお報せまで
結語
敬具

日付
平成12年9月1日
署名
△△△郎
宛名
○○○男様
わき付
侍史

追伸
なお、当日の会場は○×ホテルを予定しておりますが、いかがでしょうか
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