一方、いま銀行は大きく変わろうとしています。合併や新銀行設立など表面的な動きだけではなく、銀行の融資姿勢そのものが大きく変化しているのです。
3年ほど前であれば、特に地方銀行や信金などにおいては、銀行担当者や支店長との人間関係の中で融資の実行が決まる、そういう部分がまだかなりのウェートを占めていました。経営者の方の中にも、銀行の支店長などとよくゴルフに行ったりされていたのではないでしょうか。
しかし、そんな古き良き、牧歌的(?)な時代は終わったのです。
いま、経営者と銀行との関係は冒頭のケースに紹介した相談事例に典型的に示されるような関係に変わりました。
これらはいずれも、銀行の融資姿勢が変わったことによる現象と言えます。
つまり、今までの「担保・保証人・取引実績・業界動向・企業の評判・融資シェア」などを総合勘案した支店長などとの人間関係という融資基準から、「格付」という融資基準に大きく銀行が変わったのです。まさに現在は、「銀行の企業格付」によって、融資が受けられるか否か、さらには金利水準・返済期間・返済方法までもが決まってしまうのです。
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