そこで、格付がどうやったら上がるのかということを考えてみます。
格付審査の中で大事な定量評価の中身を見ていくと、安全性・収益性・成長性規模・返済能力の4つの項目に分かれています。それぞれの項目ごとに、様々な分析指標による点数配分がされています。例えば、安全性の中でも特に配点の高いものに「自己資本比率」というのがあります。これは、自己資本を総資産で割って求めるものです。ちなみに、TKC経営指標によると、黒字企業の平均自己資本比率が27%で、赤字企業の平均が−4%となっています。それ以外にもギアリング比率や流動比率など多くの分析指標があり、それぞれで評価が高ければ格付が上がっていくようなシステムになっています。
しかし現実問題として、これらの分析指標を直接上げていこうと思って経営を行うことは不可能に近いでしょう。というのは、そもそも分析指標の数は膨大なものだからです。
そこで、それらの分析指標のポイントを4つにまとめてみました。つまり、以下の「格付アップ4つの視点」を意識して経営を行うと、格付が上がるようになっているのです。
格付アップ4つの視点
1.償却前営業利益の増加
2.自己資本の増加
3.総資産の圧縮
4.有利子負債の圧縮
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格付アップの方法をある程度理解していただいたうえで、最後に「格付」を意識した保険加入の提案例を考えてみましょう。