現在の銀行融資というのは、格付融資が基本となっています。つまり、銀行は過去の決算書をコンピューターに入力してその会社をランク付けしています。そういった事情があるため、例えば、「決算書を2期比較や3期比較で銀行に提供」してあげることは喜ばれることが多いです。
また通常、銀行は融資先の決算後に格付判定を毎年行います。ですから、決算が終わる頃になると、銀行から電話がかかってきて決算書を下さいと催促される経営者の方は多いと思います。そこで、銀行に喜ばれるための方法として、銀行から催促される前に、決算書や経営計画書を自ら持っていかれるといいのではないでしょうか。銀行の方に聞くと、そういったことをしてくれる企業はまだまだ少ないようですので目立ちますし、銀行格付でいうところの「定性評価」が上がる可能性もあります。
また一方、銀行というのは融資をして回収が終わるまで、その最終利益は確定しません。そこで銀行では、融資した後のモニタリングという作業を慎重におこなっています。そのモニタリング作業で銀行が大事にしているのは、「決算科目内訳書」です。しかし中には、この科目内訳書を開くと、「売掛金 その他 1,000万円」と記入されていることがあります。これでは銀行はモニタリングできません。つまり、「売掛金 A社 東京都港区×× 3,250,000円 B社 東京都中央区×× 2,650,000円 … その他3件 256,000円」というような科目内訳書が望ましいといえます。
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