資金回収に時間がかかる「建設業」や「印刷業」、「製造業」などでは、商慣行として手形取引が根付いている場合があります。しかしそういった業界でも、最近では若い経営者を中心に手形取引を解消していこうと働きかけているようです。
手形を発行すると、手元にお金がなくても代金の支払いができてしまいます。そしてそれが積み重なると、経営者の数字感覚がおかしくなります。具体的には、会社の実力を実態以上に過信してしまうのです。
会社が倒産してしまう最大の原因は、手形を期日に支払えない「手形の不渡り」です。6カ月以内に2度不渡り手形を出すと2年間銀行取引停止となり、実質的に倒産です。
しかし、手形を振り出していなければ、急な事情で一時的に支払いができなくなっても取引先や関係者に待ってもらうことも可能でしょう。
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