> 生保営業 成功のヒント > 第4回 Aの力=「行動力」
生保営業のヒント
マネジメント1 タイトル
Aの力=「行動力」
「生保営業4つの活動(行動)」
  「能力の差は小なり、行動の差が大なり、実践の前に不可能なし!」
  ある研修会でのことです。優績者の方が、力強くこの言葉で、体験談の発表を締めくくられました。 体験談の内容はもちろんですが、この言葉に「けだし至言だ!」と、いたく感動したことが思い出されます。
  「行動なき理念は、絵に描いた餅!」ですよね。
  どの優績者の方も例外なく、「行動・実践家」です。
  まさに、「実績は行動量に比例する!」ですね。
  ただ、いつも残念に思うことがあります。それは、「行動が実績に結びついていない例」が見受けられることです。
  先日も、セミナーが終わっての帰り道、受講してくださった方と偶然、 一緒の電車に乗り合わせました。入社3年が過ぎ、4年目に入るところだ…、 とのこと。
  「今、大変苦しい。そろそろ辞めざるを得ない…、もう行くところがない…」 と。初対面のうえ、短時間の会話でしたので、詳しい事情まではわかりません でしたが、本当に行き詰って、困っていらっしゃるようでした。
  私は、「入社されてから今までにご加入いただいたお客さまを、もう一度、 丁寧に訪問されたらどうでしょうか? ご紹介をいただけるとか…、そこから思いがけぬ展開があるかもしれませんよ。先輩の方々によく相談をしながら、とにかくあきらめないでください。行動(活動)を止めないでください。頑張ってください…」と、降車駅に着いてしまったので、慌ただしくお別れしました。
  「見つける行動(活動)、そして育てる行動(活動)を、入社と同時に始めていたかなあ…」
  「毎月の契約締結に追われて、次の見込み客を見つけて、育てる活動がおろそかになっていたのでは…」
  「だとしたら、なぜ早く気付かなかったのか…。先輩のアドバイスはあったのか…」等々。あれこれ思い巡らしながら、「いずれにせよ、遅すぎる」。いつもながら、残念で、やり切れない、暗たんとした思いにとらわれていました。
  皆さんも、「生保営業4つの活動(行動)」という言葉を、お聞きになったことがあると思います。
生保営業4つの活動(行動)
1
見つける(ドアオープン)活動
2
育てる(ハートオープン)活動
3
契約締結(売る)活動
既契約のアフターサービス活動
  この「4つの活動」が、バランスよく実践されないと、行動が実績に結びつかない結果を招いてしまうと思うのです。
  また、「4つの活動」の中でも、『見込み客を見つけて育てる−@見つける(ドアオープン)活動、A育てる(ハートオープン)活動が、特に大事だ。活動量の80〜90%を、@Aの活動に充ててちょうど良い』 と多くの優績者の方が言われますね。
  長期間優績を続けていらっしゃる方々は、いわゆる「転換全盛の時代」で、行き先が豊富にあった時代でも、生保営業の基本である「4つの活動」を、忠実に、そしてバランス良く実践されていましたね。
  「優績者は『見込み客づくり』に走り、劣績者は『契約締結』に走る」と…。
「生保営業4つの活動(行動)」
  この大事な、@見つける(ドアオープン)活動 A育てる(ハートオープン)活動 にブレーキがかか り、全体的に減少したのは、1970年代後半に始まった「転換全盛の時代」でしたね。 それまでの生保業界を、誤解を恐れず、私なりに振り返って見ますと…
・ 1960年代前半までは、「宣伝募集の時代」と言っても過言ではなかったと思います。「横への開拓(フロンティア)の時代」とも言えるかもしれませんね。とにかく、見つけて育てる「見込み客づくり」に重点がおかれた活動の毎日でしたね。
・ 1960年代後半から1970年代前半までは、「買い増しの時代」または、「縦への開拓(フロンティア)の時代」と言えるかもしれませんね。上記「4つの活動」の4番目、「既契約のアフターサービス活動」の大事さがプラスされました。もちろん、地域や職域によって時間差があり「横へ…」と「縦へ…」の割合はそれぞれ違っていましたね。
・ そして「転換全盛の時代」へ。
「転換全盛の時代」。それは、「生保営業4つの活動(行動)」が、特に、「見つける」「育てる」活動が大きく変貌した時代とも、言えるかも知れませんね。
  ある優績者の方は、映画の「野生のエルザ」を思い出す…、と。
  人間から「餌」を与えられて育った赤ん坊のライオンが、大きくなっても自分で餌を捕ることができず餓死寸前になってしまう(後には、見事に野性を取り戻し、たくましく生きて行くのですが…)という物語でした。
  例えが適当かどうかわかりませんが、当時「野生のエルザ」を、大量に育ててしまった、と言えるかもしれませんね。
  既存の転換対象契約を多く保有していた会社ほどではありませんが、それでも、以前に比べて、@Aの 見込み客づくりの活動が減少したことは、間違いありませんね。
  「転換全盛の時代」から、バブルが弾けて「平成不況」へ突入するまで…。またこの間、高い予定利率 の中で、「一時払い養老保険」へご契約のため、多くのお客さまが、直接事務所へいらっしゃるという、生保業界初めての経験もしましたね。
  いずれにせよ、豊富な行き先に支えられていました。
  この行き先が豊富にあった時代でも、優績者の方々は、「4つの活動」を、忠実に、そしてバランスよく、実践してこられましたね。
  ある優績者の方に、「長い間優績を続けてこられた秘訣は、何ですか?」 と、聞いてみたことがあります。
  「ニコニコ、チョコチョコ、あっさり、コツコツ、明るい笑顔で、 足まめ、手まめ、です!」と、明るい笑顔で答えてくれました。
  状況は大きく変わりましたね。今、「不況の時代」です。
  毎日の営業活動は、80〜90%が行き先を見つけ、見込みを育てること、 ですよね。
  次回から、生保営業の基本「4つの活動(行動)」について、「優績者の知恵」をご紹介したいと思います。「百も承知、二百も合点!」のことが多いかもしれませんが、工夫を加え、営業の現場でひとつでも活用していただければと思います。
(つづく)
2009.07.21
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