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「大根の育て方」 |
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ある先輩から、大根の育て方を通して「見つける、育てる活動」を教えてもらったことがあります。
「大きく丈夫な大根を育てるためには、まずはたくさんの種をまくこと、これが大事だ。生保営業でいえば“まずたくさんの見込み客を見つけること”だね。そして水をやり雑草を取り、「おる抜き(弱そうな大根の苗を抜き取ることだそうです)」を重ねながら、最後は大きくて丈夫な大根へと数を絞り込んで行くんだ。
生保営業でいえば“育てる活動を重ねる中で、見切りをつけるものは見切りをつけ、数を絞りながら、信頼関係を大きく育てていく。そして次のステップ=「売る(契約締結)活動」につなげていく”のだよ」
何人かの優績者の方々に、この話をしてみました。
ある方は、「全く、その通り」と。
またある方は、「基本としては賛成だね。だけど大根は季節物…、生保の契約はそうではないよ。それぞれに時間差はあるし、例外もあるけれど、見込み客を契約締結まで持っていくよう努力しているよ」
さらに他の方は、「見込み客すべてを、契約締結まで持っていくよう努力しているよ。もしも、見込み客にしていたお客さまが他社に契約してしまったとしても、「次は、私にお願いしますね…」と、気長にチャンスを待つね」等々。
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いずれにせよ、「常にたくさんの見込み客を見つけること」の活動。
そして「訪問・対話を重ねながら、信頼関係を醸成していく…、
いわゆる育てること」の活動が、生保営業の中で特に大事であることを、
皆さん強調されていました。
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「しつこい」と「熱心」 |
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訪問を重ねることはいいけれど、「しつこい」と思われれば、お客さまと心の距離は離れてしまう…、「熱心だなー」と思われれば、心の距離が縮まる…。
「熱心だ、と好感を持ってもらえるには、どんな訪問の仕方がベストなんだろう?」と考えていたときに、何人かの方に聞いてみましたが、
・あなたの態度、顔…、それに相手との相性とか、いろいろあるんじゃないの? とか
・「熱心」と「しつこい」は紙一重だよ、相手によっても違うだろうし… とか
いろいろ話は出ましたが、どうもスッキリしませんでした。
それからしばらく後に、ある先輩から「原理・原則というほど大げさではないけれど、こんなふうに実践してごらん…、必ずうまくいくよ」と、次のように教えていただきました。
「目からウロコ」というか、それからは自信を持って訪問を重ねることができるようになりました。
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訪問回数 |
滞在時間 |
しつこい
| 少ない |
長 い |
熱 心
| 多 い |
短 い |
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すでにご紹介しましたが、ある優績者の方から「ニコニコ、チョコチョコ、あっさり、コツコツ、明るい笑顔で、足まめ、手まめ!」と、「見つける・育てる活動」のコツを教えていただきました。
まさに上の表にピッタリですね…。
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「しつこい」→ |
訪問回数が少なく、訪問したときの滞在時間が長い。 |
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「熱 心」→ |
訪問回数が多い、「チョコチョコ、コツコツ、足まめ」
そして、訪問したときの滞在時間が短い「あっさり」と。
さらに、訪問時の態度や表情まで、「ニコニコ、明るい笑顔で…」と、目に浮かびますね。
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足を運んでの訪問だけでなく、「手まめ」も訪問回数に入るんですよ。特に新しい訪問先でお会いしたキーマンの方には、その日のうちに「お礼状」を差し上げるんです。家に帰ってテレビを見ながら、コマーシャルの間にでも書けるんですよ。
・会社名入りの封筒、便せん、はがきは使いません
・オリジナルというか、自分で選んだ市販のはがきを使っています
・大きな文字で、文章は短く、できれば五行以内で
と教えてくれました。
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「ある社長の話」 |
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昼になろうか、とするころです。3〜4人の生保営業職員さんが、事務所の入口に立ちました。15人ほどの方が、事務を執っていました。社長も、一番奥の机で書類に目を通していたそうです。
生保営業職員さんの中のリーダーらしき人が、
「こんにちは、生命保険を即お勧めはいたしません…。PRだけでもお昼休みにさせていただけないでしょうか?」
社長は、大きな声で、
「ここは駄目だよ、もうみんな入っているんだから…。無駄足になるよ」と。
あまりに大きな声だったからでしょうか、二の句も継げず、早々に帰っていったそうです。
それから数日後、リーダーらしき人ともうひとり、2人の方が来られたそうです。
「あのー、新しい保険もできましたので、お昼休みにPRだけでもお願いできないでしょうか…」
社長は、今度も大きな声で、
「この間も言っただろう。もう、みんな入っているんだから…。うちに来るのは無駄足だって…」
怒鳴るような大きな声だったからでしょうか、また何も言えずに帰っていったそうです。
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その夜、社長さんは奥さんに言ったそうです。
「まあ、たいしたもんだね、生保の営業職員さんは。断っても断っても来るんだよ、粘り強いねー。うちにも、あんな人が欲しいくらいだよ」と。
そのとき、奥さんが答えたそうです。
「あなた、虫の知らせかもしれませんよ。そんなときは、
お話だけでも聞いてあげればいいじゃないの、何回も来られ
るんだから…。何か起きても知りませんよ」と。社長は、
「そうか」と言って、黙ってしまったそうです。
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それから社長は、落ち着かなくなったようです。
「今度来たら、話を聞こう。本当に無駄足を運ばせたら気の毒だ、と思って声を掛けたんだか…。「大声の人に、悪人はいない!」と育てられたので、俺は大声なんだよなー。この大声に驚いて、尻込みをしているとしたら…。悪いことをしたな」と思いながら、首を長くして待っていましたが、それきり来なくなったそうです。
来なくなると、奥さんの「虫の知らせかも…」という言葉のせいか、気になって気になってしかたがなくなり、知人に紹介してもらった、全く別の営業職員さんに既契約を見直してもらい、加入されたそうです。
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この話を通して、先輩は教えてくれました。
・「水」は100度で沸騰する
・「トンネル」は、最後のひと鍬で貫通する
また、「人の心」は一日に何万回も変化する…、とも。
「だから、途中で諦めず、成果が出るまで頑張ろう! 成功者とは、成功するまで努力した人だ」。
なるほど、と妙に納得したことを覚えています。
その後の経験を踏まえても、如才なく、愛想良く迎えてくれた社長よりも、最初はぶっきらぼうだったり、けんもほろろに断られた社長のほうが、今では親密なお付き合いをさせていただいている場合が多いですね。
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次回は、「育てる(ハートオープン)活動について PART2」です。
中小事業所開拓の突破口として教えていただいた、経営者へのアタック事例を
・経営者へアタックする「6つのメリット」
・創業経営者に共通の「4つの特徴」
・経営者へのアプローチ「5つの話材」
にまとめてご紹介する予定です。
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2009.11.16 |
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