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生保営業のヒント
生保営業(募集編)
Aの力=「行動力」その6:優績者に学ぶ「生保営業4つの活動」-5
3. 契約締結(売る)活動について PART1
  今回から「生保営業4つの活動(行動)」の3番目、「契約締結(売る)活動」について、数回にわたりご紹介いたします。
「ムード・直感・タイミング」
  何人かの先輩から、「生保の募集は、ムード、直感、タイミングだ!」と、教えていただきました。
  初めはよく分かりませんでしたが、数多くの失敗や成功の経験を重ねてきた現在、「お客さまとの信頼関係が醸成されていく中で、チャンスをとらえあうんの呼吸でタイミングをはずさず締結するんだ。それも、数多くの経験をしてはじめて身に付くことだ。失敗を恐れずに挑戦し続けろよ」ということだったのでは…、と理解しています。
  ちょっと哲学的な言葉ですね。もっと深い意味があるのかもしれません。皆さんもぜひ考えてみてください。
「アイロン」から「G.N.P」へ
  「アイロン」と掛けて、「成功するセールス」と解く…、とその心は「決め手は、『熱』と『押し』だ」。セールスも同じ『熱(情熱)』と『押し(商品に自信を持った…)』が決め手、というわけだ。
  しかし、高度成長・転換全盛の時代ならいざ知らず、現在は不景気の上に飽和状態にある生保市場での募集は「G.N.P」だね。
  一般的に使われる「G.N.P」とは、
    ・G=義理
    ・N=人情
    ・P=プレゼント
  「これまでの『G.N.P』、すなわち『義理と人情とあめやガムなどのプレゼント』は、古いし通用しないよ。これからは「コンサルテング募集(セールス)」の時代だよ…」と、「G.N.Pの募集」とやゆされたこともあったけどね。
  俺の思う、そして実践している「G.N.P」とは、
  G=義理 →  人として守るべき正しい道。道理。
  N=人情 人間が持つ自然の情感。
義理と人情は、これからもますます必要だ。対人対応力(コミュニケーション力)の根幹だと思うからね。これは、プレゼントへ到る信頼関係の土台だね。
  P=プレゼント  何をプレゼントするかが問題だね。
今お客さまが、最も望まれている「G.N.P」をプレゼント(プレゼンテーション)するんだよ。
    G =合理的な
    N =ニーズに合った
    P =プラン(プランニング)
    頭文字が「G.N.P」だろう。これが取りも直さず「コンサルテング募集(セールス)」の内容ではないだろうか。
  だから、「G.N.P」こそ「募集の王道」だと俺は思うよ」
  ある先輩から教えていただいた言葉です。「なるほど…、本当にその通りだ!」と、実践を重ねさらに共感を深めております。
  ところで、「契約締結(売る)活動」は、「売りの4力」に分析できるとも言われていますね。
売 り の 4 力
 情報収集力
 情報分析力
 商品設計力
 商品提案力
  前述の「G.N.P」を踏まえ、この「売りの4力」にしたがって、中小企業への事業保険の提案に絞り、数回にわたりご紹介いたします。
(1) 情報収集力
  家族構成、動産、不動産から始まって、人生観、価値観、家庭の将来構想等の情報収集、そして最終的には、現在ご加入の保険証券をすべて見せていただくこと。これらの情報を収集することは、個人保険をお勧めするに当たっても必要なことですね。
  事業保険の提案に当たっては、さらに収集する情報量が増えてきますね。
  ・ 後継者対策は?
  ・ 事業を拡大するのか…、縮小するのか…? 等の経営者の考え(経営観)を踏まえることはもちろんですが、中小企業経営者を取り巻く「4つのリスク」として、次に挙げてみますので参考にしてください。
《中小企業経営者を取り巻く「4つのリスク」》
■リスク1 経営者に万一(病気・死亡)のことが起きたら、会社は?
  ・金融機関との関係維持の対策は?
  ・取引先との関係維持の対策は?
  ・売り上げ低下の補填対策は?
  ・従業員の動揺への対策は? 等
■リスク2 経営者にふさわしい勇退時の退職金準備は?
  ・私財をもつぎ込んできた経営者への退職金対策は?
  ・悠々自適の生活資金準備は?
  ・退職金支払い後の会社の財政状態は? 等
■リスク3 経営者に万一のことが起きたら、家族の暮らしと財産は?
  ・死亡退職金の支払い資金準備は?
  ・弔慰金の支払い準備は?
  ・円滑な支払いを約束する規程は? 等
■リスク4 経営者に万一のことが起きたら、事業承継・相続対策は?
  ・納税資金の準備は?
  ・遺産分割争いの心配と対策は?
  ・後継者への円滑なバトンタッチ対策は? 等
  古くからの友人や知人で、信頼関係が十分にできている「イニシャルマーケット」の場合には、情報の収集はあまり難しくないかもしれません。
  しかし、全くの「飛び込み白地」の場合には、「見つける(ドアオープン)活動」そして「育てる(ハートオープン)活動」のステップを重ね、主に対話の中で収集していくことになりますね。
  さらに、事務所内のカレンダー、営業予定表、納品予定表等の掲示物、贈答品の置物、また出入りの車、業者、そして取引金融機関等々。経験を重ねる中で磨かれる感受性でキャッチしていくことも大切です。
  ここで注意したいことは“秘密厳守!” 「災いは口より出でて身を破る…」です。
「コンプライアンス」だけではありません。取り返しのつかないことになってしまったら大変です。くれぐれもご留意を…。
  そして最終的には、現在ご加入の保険証券のすべてと、できれば決算書(財務3表)を見せていただきたいですね。
  どうしても見せていただけない場合もあります。そんなときには、それまで収集した情報を元に「プラン」を作り、「仮提案させてください」と説明の時間をいただき、そこを突破口に話を進め理解を深めて、見せていただく、というのはいかがでしょうか? ぜひ工夫してみてください。
(つづく)
2010.06.07
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