基 盤
(3)募集基盤
B後援者について、引き続き「地域有力者組織化への後援者会開催方法のヒント」を、
ステップ 8 と
後援者会開催の反応と効果でご紹介したいと思います。
ステップ 8
後援者への御礼訪問
後援者会終了後なるべく早いうちに、参加されたお客さまへの御礼と、欠席されたお客さまへの記念品(後援者会当日手土産として用意したもの等)お届けかたがた情報収集をするための訪問です。
できれば参加・不参加を問わず、招待状を差し上げたお客さま全員のお宅へ、機関長も同行して御礼のご挨拶を述べながら、感想や次回開催への意見等をお聞きしたいものです。
招待人数が多く御礼訪問に時間がかかる場合には、「乾杯」また「締めの挨拶」や「万歳」をして頂いたお客さまをはじめ、主なお客さまへは機関長が同行し、その他のお客さまへは職員が単独で訪問等の方法も考えて下さい。
この場合、注意したいのは、機関長が同行する、しないは全員の前で了解を得るようにして下さい。機関長の独断や一部の職員と決めてしまい、その結果、機関内にしこりを残してしまっては、せっかくの後援者会も台無しになってしまいます。
機関長の新任後、日が浅い時はとくに、コミュニケーション不足があることも考え、職員一人ひとりのプライドを傷つけないよう細心の配慮と「対話による合意と納得」が大切ですね。くれぐれもご留意を。
機関長が同行する場合には心配ありませんが、職員が単独で訪問する場合もある時には、次のような挨拶話法を朝礼等の場で訓練して送り出すことも大事ですね。以下を参考に工夫してみて下さい。
<参加されたお客さまへ>
「先日はお忙しいところ、私どもの『ご後援者感謝の集い』にご出席いただき大変ありがとうございました。今日は当日の写真をお持ち致しました。これからは、〇〇さまをはじめ皆さまのご支援を頂きながら、サービスの行き届く体制を一日も早く整えるため、新しい方の採用に頑張ってまいりますので、今後ともよろしくお願い致します」
<欠席されたお客さまへ>
「先日はお仕事のご都合で、私どもの『ご後援者感謝の集い』にご参加いただけず大変残念でした。ほんの気持ちばかりの記念品を用意しましたのでお持ちしました。来年も開催しますので、その時はぜひご参加をお願い致します」
職員の家族へ「御礼状」を…
「御礼状」の内容は、ご家族の協力の結果、後援者会が成功裏に終了したことの御礼とします。
通常、後援者会開催時の7月は特別月の会社も多いと思いますが、その場合には、ご家族へ引き続きご負担をお掛けすることへのお詫びと特別月に対するご理解を得ること。またご支援をお願いすること等も「御礼状」に入れて下さい。できれば新任の挨拶訪問時と同じように、直接各家庭を訪問し「御礼状」を手渡ししながら、御礼とお願いをすることも大事ですね。
筆者の経験では、訪問時が特別月である際は、『紅白の餅』などの手土産もあわせて持参しました。そして、それ以降特別月のたびに、「お願い状」と共に『紅白の餅』を職員に家へ持ち帰ってもらいました。そうするうちにご家族、特に子どもたちには『紅白の餅』が来ると、特別月で忙しいんだ…と、条件反射的に理解していただけるようになりました。
御礼訪問の場合、第15回の「お願い状」持参の項でも述べましたが、突然の訪問を好まない職員やご家族もいらっしゃいますので、事前に打ち合わせて了解を得ることを忘れないで下さい。また、お子さまだけのご家庭へも特別な事情のある場合を除き、事務職員宅も含め、玄関先での短時間で結構ですから全職員宅へ足を運ぶことがベストですね。
職員(事務員も含む)への教育訓練
後援者会開催前に、「この管轄地域で仕事をさせて頂いている機関挙げての後援者会」であること、したがって「それぞれ担当者のお客さまではなく、全員が機関みんなのお客さま」との意識を徹底すること、と前述しました。
ですから、後援者会終了後、出席して頂いたお客さまに街でお会いした時には、自分の招待したお客さまではなくても「先日は大変ありがとうございました」と、挨拶をするよう再度徹底が必要です。如才ないと思いますが、事務員への徹底も忘れないで下さい。
組織長への教育訓練
本社役員へ、後援者会に出席していただいた御礼と機関は勿論、自分の組織の年間表彰受賞の決意を記した御礼状をしたためるよう指導しました。組織長が個別に指導して作成させ、揃ったらまとめて発信するのが良いと思います。
後援者会開催の反応と効果
この後援者会開催の目的は、勿論「地域有力者の組織化による地域開拓深耕」ですが、とくに新任時の開催は「職員の意識変革とマナー訓練」に重点を置いて実施しました。開催後のそれぞれの反応や効果の例をいくつかご紹介しますと…
職員の反応と効果
街でお会いする後援者会へ出席した地域有力者の方々への挨拶実践は、
・機関の代表…との緊張と職業意識が高まった。
・その結果、職員が自然に服装を整えるようになった。
・それに伴い、職員のマナーも向上するようになった。 等
組織長の反応と効果
後援者会終了後の本社役員との懇談・自己紹介、その後の年間表彰受賞の決意も記した御礼状の発信は、以下のような効果があったようです。
・機関の幹部としての自覚と責任感の醸成につながった。
・目標が明確になりリーダーシップを発揮しやすくなった。 等
職員の家族の反応と効果
・機関長と顔を合わせる機会が増え、職員の会社での立場や仕事への理解が深まった。
・新任機関長の人柄や仕事観への信頼や理解が深まった。 等
後援者の反応と効果
・新任機関長の人柄や仕事観、また職員たちへの信頼や理解が深まった。
・異業種の方々と交流が出来た。
・機関の朝礼風景等、自社の朝礼等にも生かす参考になった。
・職員同士のチームワークが参考になった。
・今まで職員個人を通じての会社の印象だったが、機関全体から会社への理解が深まった。 等