コロナによる収入減。「借金」をする前にまずは考えたいこと
2020.12.17
いまだ感染拡大の一途を辿っている新型コロナウイルス。2020年は経済の制限を余儀なくされ、企業の業績ダウンによる収入の減少やボーナスのカットが増えるなど、個人の家計においても厳しい年となりました。何かと物入りとなる年末年始において、「借金」が頭をよぎる人も少なからずいるのではないでしょうか。そこで今回は「借金」について考えてみたいと思います。
多重債務に要注意
借金といってもあらゆる種類がありますが、あとあと問題となりがちなのがクレジットカードのキャッシングや消費者金融からの借り入れです。キャッシングや消費者金融からの借り入れは、無人機などを使って簡単に借りられることが多く、「借金をしている」という意識が薄れがちです。中には複数の業者から借り入れて、気づいた時には「多重債務状態」に陥っている人も少なくないと言います。ひとたび多重債務状態になると、お金を返すためにまた借り入れるという自転車操業になるケースも多々あります。実際、金融庁のアンケート調査(※1)によると、財務局に寄せられた多重債務の相談者の「借金をしたきっかけ」の中で、3番目に多かったのが「借金の返済・クレジットカードの利用代金」(2500件中996件が該当。複数回答可)という回答でした。
そうならないために、もし借金の返済で困ったら、まずは公的な窓口などに相談することをおすすめします。
そうならないために、もし借金の返済で困ったら、まずは公的な窓口などに相談することをおすすめします。
【主な相談窓口】
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消費者ホットライン 188
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最寄りの自治体の消費生活センター
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法テラス サポートダイヤル 0570-078374
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一般財団法人 日本クレジットカウンセリング協会 03-3226-0121
収入と支出のバランスを考えた生活を
お金が足りないからといって安易に「借金」をするのではなく、自分でできる「支出の削減」にも取り組みましょう。すぐにできることの1つに、家計の見直しがあります。家計の中で無駄な支出はないか、あらためて振り返ってみましょう。たとえば、スマホ代や保険の見直しは、手間はかかりますが、比較的削減がしやすい支出項目です。また、新聞の定期購読や映画や音楽配信などのサブスクリプションを解約することは、支出の削減には効果的です。電気やガスの事業者を変更することで使用料削減につながることもあります。家計全体を見渡してみて、収入と支出のバランスを考えることが重要です。
それでもどうしても借金をせざる得ない場合は、社会福祉協議会が窓口となっている「生活福祉資金の特例貸付」や「住居確保給付金」(※2)といった公的な貸し付けの利用を優先しましょう。
1人で悩みを抱え込まずに誰かに相談し、2021年を新たな気持ちで迎えたいものです。
それでもどうしても借金をせざる得ない場合は、社会福祉協議会が窓口となっている「生活福祉資金の特例貸付」や「住居確保給付金」(※2)といった公的な貸し付けの利用を優先しましょう。
1人で悩みを抱え込まずに誰かに相談し、2021年を新たな気持ちで迎えたいものです。

小沢 美奈子(おざわ・みなこ)
K&Bプランニング代表 ファイナンシャルプランナー(AFP)/ライター
法政大学卒業後、損害保険会社にて、人材教育部門で社員教育・研修講師など約12年間勤務の後、外資系損害保険会社で営業職に就く。ファイナンシャルプランナー取得後は、独立系FP事務所、住宅メーカーを経て独立。
Webや書籍などで記事執筆、セミナー講師、個人向けコンサルティングを行うほか、フォトライターとしても活躍。趣味はカメラ。
ホームページ http://kandbplanning.org/
法政大学卒業後、損害保険会社にて、人材教育部門で社員教育・研修講師など約12年間勤務の後、外資系損害保険会社で営業職に就く。ファイナンシャルプランナー取得後は、独立系FP事務所、住宅メーカーを経て独立。
Webや書籍などで記事執筆、セミナー講師、個人向けコンサルティングを行うほか、フォトライターとしても活躍。趣味はカメラ。
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