小規模企業共済制度における貸付が無利子化

今村 京子
2021.05.13

新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特例措置
 小規模企業共済制度の緊急経営安定貸付とは、経済環境の変化等に起因した一時的な業況悪化により、資金繰りに支障をきたしている小規模企業共済の契約者に対して、(独)中小企業基盤整備機構が経営の安定を図るための事業資金を貸付ける制度である。

 さらにその特例措置として、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、業況が悪化したことにより売上が減少した小規模企業共済の契約者に対し、緊急経営安定貸付の貸付利率の無利子化、据置期間の設定、償還期間の延長などの貸付要件の緩和が実施されている。
〇対象者:
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、業況が悪化したことにより最近1か月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少している小規模企業共済の貸付資格を有する契約者
〇借入額:
50万円~2,000万円(掛金納付月数に応じて、掛金の7割~9割)
〇借入期間:
借入額が500万円以下の場合は4年、借入額が505万円以上の場合は6年(いずれも据置期間1年を含む)
〇利率:
0%(無利子)
〇返済方法:
据置後、6か月毎の元金均等払い
 例えば400万円を借り入れた場合、4年間無利子となり、そのうち1年間元本据置で、残り3年間で6回の分割返済をすることになる。
共済契約者貸付利用者の延滞利子の免除
 約定償還期日が令和2年3月1日以降の借入れが対象となるが、令和2年4月7日時点で契約者貸付を受けている人は、延滞利子が約定償還期日から1年間免除される。こちらの対象者も上記通りである。
掛金の納付期限の延長等
 希望により①掛金の納付期限の延長、②掛金月額の減額を選択することも可能である。こちらの対象者も上記通りである。
掛金の納付期限の延長
掛金の納付期限を最大6か月延長し、この期間の掛金の納付(掛金請求)を停止できる。
掛金月額の減額
掛金月額は、1,000円から7万円の範囲内(500円単位)で自由に選択できる。
 なお、ご自身の借入限度額は、4月と10月に郵送される「小規模企業共済に係る一般貸付の貸付限度額のお知らせ」というハガキに記載されているので、希望者はご確認いただきたい。
参考:
今村 京子(いまむら・きょうこ)
マネーコンシェルジュ税理士法人
税理士

三重県出身。金融機関・会計事務所勤務を経て現法人へ。
平成15年6月税理士登録。法人成り支援や節税対策・赤字対策など、中小企業経営者の参謀役を目指し、活動中。
年に数回の小冊子発行など、事務所全体で執筆活動にも力を入れている。
プライベートでは、夫は税理士の今村 仁で2女の母。趣味は歌舞伎鑑賞。

マネーコンシェルジュ税理士法人
◎私たちは「経営者へのお役立ち度★世界一」の税理士事務所を目指します!
http://www.money-c.com/
http://sogyo5.money-c.com/
マネーコンシェルジュ税理士法人がお届けする無料オリジナルマガジン
『あんしん相続通信』
保険営業マンの皆さんへ
お客様への情報提供ツールとして、ご利用ください(コピー配布可)。
右下の申込書の最下段に、ご自身のお名前をご記入の上、お客様にお渡しください
もし、そのお客様から生命保険のご相談があった場合には、必ずご紹介させていただきます。
ご希望の方は、下記申込書にご記入の上、06-6450-6991までFAXください。
https://www.money-c.com/kr/ASTapplication.pdf

▲ PAGE TOP