紹介予定派遣で奨励金

沖田 眞紀
2022.11.17

 新型コロナウィルス感染症により、離職を余儀なくされた非正規労働者などの方々の就労支援が喫緊の課題となっています。厚生労働省では、こうした方々の就労やステップアップを強力に支援することとして、「紹介予定派遣を活用した研修・就労支援事業」を実施しています。

 本事業を通じて紹介予定派遣を受け入れた企業には奨励金が支給され、労働者は、専門アドバイザーへの就職相談やスキルアップ研修などのステップアッププログラムを利用できます。
 求職者側の就職活動、企業側の人材確保の手段の一つとして、紹介予定派遣の利用が注目されます。
紹介予定派遣とは?
 紹介予定派遣とは、まずは派遣で働いて仕事内容や職場の雰囲気を確認し、本人と派遣先企業が合意をすれば、直接雇用に切り替わる仕組みです。

 派遣元事業主が労働者派遣の開始前または開始後に、派遣労働者及び派遣先に対して、職業紹介(派遣労働者・派遣先の間の雇用関係の成立あっせん)を行う、または行うことを予定して紹介予定派遣を行うことにより、派遣労働者にとっては、働きながら自分の希望に合っている仕事か判断でき、職場の雰囲気や人間関係、社内の仕組みがわかる、派遣先にとっては、派遣期間中にその人の適性を見極めができるなど、安定的な直接雇用につながりやすいというメリットがあります。

 なお、通常、紹介予定派遣における派遣期間は同一の派遣労働者に対して6カ月以内とされていますが、本事業においては「3カ月」を上限としています。
企業側のメリット
 企業が「紹介予定派遣を活用した研修・就労支援事業」を活用して求人を出す場合、以下のメリットがあります。
1.
紹介予定派遣受け入れに伴う奨励金の支給
一定の条件を満たすと国から「奨励金」が支給されます。
<奨励金の額>
受け入れ人数1人・派遣期間1か月につき4万4,000円(税込)(注1)
1つの派遣先事業所につき2回までを限度とする
2.
職場見学会・職場体験の実施経費の支給
求職者向けに職場見学会や職場体験を実施した場合、実施経費の一部が支給されます。
<支給額>
実施1回につき2万2,000円(税込)(注1)
支給期間は最大3ヶ月まで、至急回数は1つの派遣事業所につき求職者2名分までを限度とする
3.
派遣料金・紹介手数料の負担軽減
本事業を活用した紹介予定派遣の場合、派遣料金や紹介手数料の額は、通常の紹介予定派遣の案件よりも低く設定される場合があります。
(注1)
支給額には上限等があります。
参考:
沖田 眞紀(おきた・まき)
特定社会保険労務士
社労士事務所コンフィデンス

千葉県出身。大手電機メーカーをはじめ、介護施設、建設関連会社等様々な業種で、人事労務を担当。長年の実務経験を活かし、現在は人事労務相談・助成金手続・就業規則作成などを中心に社会保険業務および各種相談業務を行っている。

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