M&A業者、選定ポイントと報酬算出例

山崎 美穂
2025.06.19

失敗しないM&A業者の選定ポイント
 M&A(第三者承継)を検討する際、知識や経験豊富なM&A業者に支援依頼をしようと探されることだろう。

 玉石混交であるM&A業者のなかから、安心して支援依頼できる業者を選定するには、下記ポイントをご確認されることをお勧めする。
<選定ポイント>
M&A支援機関登録制度(※1)に登録しているか
M&A支援機関協会(※2)に加盟しているか
M&Aの成約実績・支援実績はあるか
財務分析、法務、税務、会計や企業経営全般などの知識はあるか
支援内容や範囲は依頼したい内容と合致しているか
誠実そうか、相談にきちんと答えてくれそうか、信頼を置けそうな人物であるか など
※1
中小企業庁が“中小企業が安心してM&Aに取り組める基盤を構築する”ために創設。登録者は『中小M&Aガイドラインの遵守を宣言』している。
参照:中小企業庁「中小 M&A ガイドライン(第3版)」
※2
中小企業庁「中小M&A推進計画」に基づき、公正で円滑なM&A取引を推進し、M&A仲介業界の健全な発展に取り組むことを目的に設立された業界自主規制団体。自主規制ルールの策定・実効性の強化や特定事業者リストの運用、人材育成、苦情相談窓口の運営など、適正なM&Aの推進に注力している。
参照:M&A支援機関協会
 上記と併せてチェックされるのが、“M&A業者に支払う報酬(手数料)はいくらか”ではないだろうか。
報酬の算出例
 下記は一例だが、M&A業者によって報酬の算出方法、支払うタイミングは異なってくるので注意が必要だ。
★報酬算定の仕組み
A社 B社
着手金 なし 50万円
月額報酬 なし 10万円/月
中間金 20万円 なし
成功報酬 譲渡額に10%を乗じ、100万円加算した金額
(最低手数料:200万円)
譲渡額に4%を乗じた金額
(最低手数料:300万円)
成功報酬に含まず
★想定条件
お相手探し~譲渡契約書の締結までご支援(8か月間の業務遂行)、譲渡額が3,000万円で成約した場合
★成約による報酬の算出
A社 B社
着手金 0円 50万円
月額報酬 0円 10万円×8か月=80万円
中間金 20万円 0円
成功報酬 3,000万円×10%+100万円=400万円 300万円
(単純計算すると3,000万円×4%=120万円だが、最低手数料が適用される)
報酬総額 420万円(税抜) 430万円(税抜)
 ほとんどのM&A業者は成功報酬に最低手数料を設定しており、その金額は50万円未満~2,500万円超と業者によってかなりばらつきがあるので、必ず確認されることをお勧めする。

 上記のように、M&A業者によって報酬の算出方法はさまざまであるため、是非ご契約前に詳細を確認されることをお勧めする。
山崎 美穂(やまざき・みほ)
マネーコンシェルジュ税理士法人

栃木県出身。一般企業で経理・総務を経験し、現法人へ。企業で役立つ支援策・補助金等の最新情報を収集、お役立ち情報としてSNSやホームページで発信中。
趣味は釣りと食べ歩き。
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