集中豪雨などの天災への備え、どうしていますか?

飯田 道子
2023.08.28

 日本のみならず、世界各地で異常気象が報告されている今、私たちは普段から災害への備えをしておくことが大切です。先日の台風6号、7号の被害は甚大でしたが、毎年台風シーズンになると集中豪雨が発生し、被害を受けるリスクが高くなっています。そのためには保険等で備えるとともに、避難する際の準備をしていくことが大切です。
加入している火災保険の補償内容を確認する
 イザというときに備えて、火災保険に加入しているご家庭は多いことでしょう。火災保険という名称から、火災や地震のときのみ補償があると考えている人もいますが、火災保険は集中豪雨による洪水も補償の対象にすることができます。

 とはいえ、すべての火災保険が水災を補償の対象としているわけではありません。建物と家財の両方で火災保険に加入しているケースでは、どちらも補償の対象になります。建物のみ加入しているケースでは、家財は補償が受けられません。自分がどのようなタイプの火災保険に加入しているのか、一度確認することをおすすめします。

 保険の契約内容によって補償も変わってきますが、水災を補償していれば、建物が補償の対象なら「床上浸水で建物が損傷してしまった」場合などに、家財が補償の対象なら「床上浸水で半数以上の家具が使えなくなってしまった」場合などに、保険金が支払われます。ただし、建物の老朽化で雨漏りした損害は補償対象になりませんのでご注意ください。
防災グッズも準備しておく
 避難するタイミングを見計らっている、あるいは自宅で待機する場合であっても、最悪の事態を想定して備えておくことが大切です。準備しておいた方が良いモノは下記の通りです。

~準備しておきたいモノ~
飲み水(1人当たり3リットル×3日分)、食料(人数×3日分)、モバイルバッテリー、簡易トイレ、ラジオ、懐中電灯(防水型がおすすめ)、くすり(服薬している人は3日~1週間分) など。

 ここに掲げているのは、最低限準備しておいたほうが良いものです。小さなお子さんがいるご家庭なら、オムツなども準備しておくと良いでしょう。自治体が指定している避難場所を家族で確認しておくことも必要です。できれば、一度避難ルートを歩いてみて、どのような地域で、どのような形状の道になっているのか、危険な箇所はないのかを知っておくと安心です。

 まさに天災は忘れた頃にやって来ます。普段から備えておくことで、イザというときに落ち着いて行動できるようにしたいものです。
飯田 道子(いいだ・みちこ)
海外生活ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー(CFP)

 金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。主な著書には、「宅建資格を取る前に読む本」(総合資格)、「介護経験FPが語る介護のマネー&アドバイスの本」(近代セールス社)などがある。
 海外への移住や金融、社会福祉制度の取材も行う。得意なエリアは、カナダ、韓国など。

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