「お試しのつもりが定期購入に?」を防ぐチェックリスト

森田 和子
2024.03.07

 「初回は980円!」と聞けば、ちょっと試してみたくなります。でも、1回だけのつもりが定期購入に申し込んでいたというケースがあります。通信販売などで購入する時に、細かな注意書きをつい読み飛ばしてはいませんか? 定期購入のトラブルについて国民生活センターが注意を呼びかけ、トラブル防止のためのチェックリストを公開しています。
980円のつもりが2万円の請求
 定期購入は、毎月や3ヵ月ごとなど一定の間隔で自動的に商品を購入する方法です。1回限りの購入よりも割引された価格で提供されることも多く、気に入った商品や長く使ってみたい商品を購入する場合にはメリットもあります。

 しかし、定期購入であることに気づかなかったケースや、思うように解約できないケースなど、定期購入のトラブルとして、以下のような事例が紹介されています。
初回980円のダイエットサプリを1箱のみ注文したつもりが、代金2万円で6箱届いた。3ヶ月ごとに届く定期購入になっていて、解約したいが事業者の電話番号にかけても繋がらない。
いつでも解約可能な定期購入と思って2,000円の育毛エッセンスを購入したが、3本で16,000円の請求メールが届いた。解約には2回目の代金支払いの上、違約金約2万5,000円を支払うことになると言われた。
初回約2,000円のファンデーションを購入後に2回目以降を解約しようとしたところ、差額の8,000円を振り込まなければ解約は完了しないと回答された。
最終確認画面チェックリスト
 できれば定期購入トラブルは未然に防ぎたいものです。特にインターネット通販では、申込のクリックをする前に「最終確認画面」をしっかり確認し、以下のチェックリストの内容を確認する必要があります。
定期購入が条件になっていませんか?
(定期購入が条件になっている場合)継続期間や購入回数が決められていませんか?
支払うことになる総額はいくらですか?
解約の際の連絡手段を確認しましたか?
「解約・返品できるか」「解約・返品できる場合の条件」など返品特約や 解約条件を確認しましたか?
お届け予定日や利用規約の内容を確認しましたか?
 さらに、未成年の場合は以下の点も確認が必要です。
販売サイトに「法定代理人の同意を得ている」のチェック欄があった際は、同意を得てチェックを入れていますか?
年齢や生年月日を成人であると偽らず、正確に入力して申し込んでいますか?
 これらが記載されている画面はスクリーンショットで保存しましょう。特に「最終確認画面」はスクロールして契約条件を最後まで必ず確認する必要があります。また、注文直後に「割引クーポン」等が表示されることがあります。クーポンの利用時にも再度しっかり確認しましょう。

 もしも不安に思った場合や、トラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談してください。番号「188」の消費者ホットラインに電話を掛けると、最寄りの市区町村や都道府県の消費生活センター等を案内してもらえます。
参考:
森田 和子(もりた・かずこ)
FPオフィス・モリタ 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者、DCA(確定拠出年金アドバイザー)

大学卒業後、コンピュータソフト会社、生命保険会社勤務を経て、1999年独立。保険や投資信託の販売をしない独立系のファイナンシャル・プランナー事務所としてコンサルティングを行っている。
お金の管理は「楽に、楽しく」、相談される方を「追い詰めない」のがモットー。情報サイト・新聞・雑誌への執筆多数。企業・学校・イベントで行うマネープランセミナー・講演も好評。

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