新入社員の会社選びは「社風、職場の雰囲気」を最重要視

庄司 英尚
2026.05.25

「初任給、賃金等の処遇面」が2位で昨年からトップ2は不動
 東京商工会議所は、2026年度の新入社員を対象に、社会人生活や仕事に対する意識等を調査し、結果を取りまとめた。今回はそのポイントについて掘り下げていくこととする。なお、本調査の対象は東京商工会議所が実施した新入社員研修の受講者930名で、回答数は858名。調査期間は2026年4月1日~4月7日でWebアンケートシステムを利用して行われた。

 就職先の会社を決める際に重視したことを尋ねたところ、上位は「社風、職場の雰囲気」(57.9%)、「処遇面(初任給、賃金、賞与、手当など)」(53.1%)、「就職先の会社の事業内容」(44.3%)となっている。上位2つは昨年と一緒であるが、3位は2025年調査では「福利厚生」であった。新入社員の意識も時代の変化とともに変わってくるのでこのような貴重な調査結果を参考にしながら、採用後の指導育成に活かしていただきたい。
仕事の指導を丁寧に行ってくれるのが、理想の上司
 「理想だと思う上司」はどのようなことを大事にしたり重視する人かという質問には、「仕事の指導を丁寧に行うこと」(49.8%)、「人間関係、チームワークを重視すること」(36.8%)、「明確な理念や考えを持っていること」(35.3%)が上位となっており、前回(2025年度)調査と同様の順位となった。

 仕事の指導を丁寧に行ってもらうことを望んでいる人がこれだけ多いことが明らかになっている以上、会社としては配属先の上司に丁寧な指導をするよう徹底させて早期離職者を発生させることなどないよう気を配る必要がある。
新入社員の不安は「仕事が自分の能力や適性に合っているか」がトップ
 社会人生活を送ることに関しての不安についての質問では、96.9%の新入社員は、社会人生活を送ることに対して何らかの不安を感じている。不安内容の上位は「仕事が自分の能力や適性に合っているか」(48.7%)、「上司・先輩・同僚とうまくやっていけるか」(44.3%)、「仕事と私生活のバランスがとれるか」(41.4%)となっていた。また、「自分の能力や知識が仕事で通用するか」(4位)や「生活環境の変化についていけるか」(5位)などの深刻な不安をあげる人も一定数おり、個人により悩みや不安の種類は多種多様で会社側もそのすべてに対応するのは難しい部分もあるが、配属後の上司や先輩とのコミュニケーションによって改善されることも期待できよう。

 社内におけるコミュニケーションに関する質問では、87.1%の新入社員は何らかの業務外コミュニケーションを求めていた。特に「仲の良い同僚などとのランチ」(48.6%)、「オフィシャルな懇親会・飲み会」(42.4%)、「仲の良い同僚などとの飲み会」(37.6%)が上位となっていた。

 懇親会や飲み会によるコミュニケーションを求めている人が多いのは、新入社員が繋がりを求め、組織に早くなじんでいきたいという意識のあらわれかもしれない。会社側が新入社員の様々な不安を解消し、社風や雰囲気をポジティブに感じ取れるような飲み会をはじめとする社内イベントを時代の変化にあわせて工夫しながら設けていくことが必要といえるだろう。
参照:
庄司 英尚(しょうじ・ひでたか)
株式会社アイウェーブ代表取締役、アイウェーブ社労士事務所 代表
社会保険労務士 人事コンサルタント

福島県出身。立命館大学を卒業後、大手オフィス家具メーカーにて営業職に従事。その後、都内の社会保険労務士事務所にて実務経験を積み、2001年に庄司社会保険労務士事務所(現・アイウェーブ社労士事務所)を開業。その後コンサルティング業務の拡大に伴い、2006年に株式会社アイウェーブを設立。企業の業績アップと現場主義をモットーとして、中小・中堅企業を対象に人事労務アドバイザリー業務、就業規則の作成、人事制度コンサルティング、社会保険の手続き及び給与計算業務を行っている。最近は、ワーク・ライフ・バランスの導入に注力し、残業時間の削減や両立支援制度の構築にも積極的に取り組んでいる。

公式サイト http://www.iwave-inc.jp/
社長ブログ http://iwave.blog73.fc2.com/

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