金融庁が示した「保険募集管理」に関する4つのメッセージ
2026.10.19
生命保険協会のWGで金融庁が発言
2026年9月16日、生命保険協会の「代理店業務品質検討ワーキング・グループ(WG)」(第28回)が開催されました。保険代理店や代理店団体、生命保険会社が委員として参加する会議体で、金融庁もオブザーバーとして出席しています。公表された議事概要を読むと、今回は同庁から4つの発言があったことがわかります。代理店の実務に携わる皆さんにとって見逃せない内容ですので、順に見ていきましょう。
①「保険募集監督室」の新設
1つ目は、金融庁の監督体制の変更です。8月7日の組織改編にあわせて、資産運用・保険監督局保険課内に「保険募集監督室」が新設されました。同庁は、新たな監督体制の下で、生命保険会社と保険代理店による保険募集に係る管理態勢の強化・高度化等の対応状況を、生命保険協会の代理店業務品質評価制度等の取組状況も含めて、引き続き確認していくとしています。保険募集に特化した部署ができたことで、監督の「目」はこれまで以上に細かくなると考えられます。
②「再委託の禁止」と使用人要件の再確認
2つ目は、保険募集の再委託の禁止に係る潜脱懸念事例へのコメントです。今回のWGでは、生命保険協会の業務品質調査の中で、社会保険料負担の潜脱や再委託に関する懸念事例が複数確認されたことが報告されました。
金融庁は、2017年3月の厚生労働省との連名通知「厚生年金保険法等に基づく届出の適正化の徹底について」に改めて触れたうえで、「代理店の使用人は、代理店から適切な教育・管理・指導を受け、代理店の事務所に勤務し、その指揮監督・命令のもとで保険募集を行う者である必要がある」という考え方を示しました。あわせて生命保険会社に対し、委託代理店への適切な教育・管理・指導に取り組むよう求めています。
金融庁は、2017年3月の厚生労働省との連名通知「厚生年金保険法等に基づく届出の適正化の徹底について」に改めて触れたうえで、「代理店の使用人は、代理店から適切な教育・管理・指導を受け、代理店の事務所に勤務し、その指揮監督・命令のもとで保険募集を行う者である必要がある」という考え方を示しました。あわせて生命保険会社に対し、委託代理店への適切な教育・管理・指導に取り組むよう求めています。
③「意向把握」と「管理態勢」を引き続き確認
3つ目は、乗合代理店の不適正懸念情報を委託元生命保険会社間で共有する取組への評価です。そのうえで、「情報提供や意向把握といった保険募集行為の状況とともに、保険代理店における規模・業務特性に応じた保険募集管理態勢の構築状況を適宜に確認していく」と述べています。
この点は、比較推奨販売とも直結します。WGでは、「意向把握・確認義務」と「比較推奨販売」に関する評価基準・達成条件について、2026年度中の策定を見送って2027年度の基準として策定し、2026年度は監督指針の改正内容、パブリックコメント結果、生命保険協会ガイドライン等を踏まえた今後の対応方針のレポート提出と、経営陣へのヒアリングを求める方針が示されました。この点について、年内には同協会からガイドラインが示される見込みで、参考になる材料はこれから揃っていきます。とはいえ、金融庁のいう「規模・業務特性に応じた」態勢を実際に自社に展開するのは、各代理店自身です。
この点は、比較推奨販売とも直結します。WGでは、「意向把握・確認義務」と「比較推奨販売」に関する評価基準・達成条件について、2026年度中の策定を見送って2027年度の基準として策定し、2026年度は監督指針の改正内容、パブリックコメント結果、生命保険協会ガイドライン等を踏まえた今後の対応方針のレポート提出と、経営陣へのヒアリングを求める方針が示されました。この点について、年内には同協会からガイドラインが示される見込みで、参考になる材料はこれから揃っていきます。とはいえ、金融庁のいう「規模・業務特性に応じた」態勢を実際に自社に展開するのは、各代理店自身です。
④最善利益の追求と業界の健全な発展
最後の4点目として金融庁は、生命保険会社と代理店が対話・議論を重ねながら、法令等の遵守と顧客本位の業務運営の徹底に取り組むよう求め、「保険契約者等の最善利益の追求等により、保険業界が健全に発展していくことを期待している」と結んでいます。
これらの発言は、「制度や基準を形式的に満たしているかではなく、募集の現場に『実態』が伴っているかを見ていく」という同庁の姿勢を示しているといえるでしょう。今回の発言を踏まえ、使用人の管理や保険募集の適切性、ハ方式が廃止される比較推奨販売への対応など、自社の募集フローや管理態勢について改めて点検してみてはいかがでしょうか。
これらの発言は、「制度や基準を形式的に満たしているかではなく、募集の現場に『実態』が伴っているかを見ていく」という同庁の姿勢を示しているといえるでしょう。今回の発言を踏まえ、使用人の管理や保険募集の適切性、ハ方式が廃止される比較推奨販売への対応など、自社の募集フローや管理態勢について改めて点検してみてはいかがでしょうか。






