鉄道会社があらたなポイントサービス開始!

高橋 浩史
2021.04.08

 新型コロナの影響で厳しい経営環境にある鉄道会社ですが、新たなポイントサービスの取り組みが始まっています。テレワークの普及で通勤頻度の減った人や、コロナ感染予防の時差通勤にマッチしそうなサービスです。
時差通勤やリピート乗車でメリットが
 2021年3月より、JR東日本では「リピートポイント」「オフピークポイント」という2つのポイント還元サービスが始まりました。付与されるのは、Suicaへのチャージや駅ナカなどの加盟店での支払いに利用できる「JRE POINT」です。
【リピートポイント】
 JR東日本の在来線の「同一運賃区間」をSuicaやモバイルSuicaで同じ月に10回乗ると、運賃1回分のポイントが付与されます。さらに、11回以上になると、1回ごとに運賃の10%のポイントが付与されるという仕組みです。

 この場合の同一運賃区間とは、乗車区間は違っていても、運賃が同一になる区間のこと。例えば、「東京〜品川」と「上野〜池袋」では区間は違うものの、運賃はどちらも168円と同一なので対象になります。

 サービスの利用には、SuicaをJRE POINTに登録する必要があります。
【オフピークポイント】
 首都圏の一定の範囲内で、Suica通勤定期券を利用する人たちを対象にしたサービス。平日の朝、ポイント付与の対象になる時間帯に入場し、対象駅の改札を出場すると、一定のポイントが付与されます。

 ポイント付与になる時間帯は、混雑ピークの時間帯を1.5時間とし、混雑前1時間の間なら15ポイント、混雑後の1時間の間では20ポイントが付与されます。ピーク時間帯は、路線や駅によって異なります。

 サービスを利用するには、Suica通勤定期券をJRE POINTに登録する必要があります。実施期間は2022年3月31日までの期間限定です。
JR西日本も4月よりスタート
 同様のサービスは、JR西日本でも、「ICOCA(イコカ)でジサポ」というサービス名称で、4月1日に開始しました。

 ICOCA通勤定期券の利用者が、平日の9時15分から10時30分の間に対象駅の改札を出ると1回あたり20ポイントを付与。さらに10回と15回の利用で、それぞれボーナスポイントが30ポイント付与されます。

 ポイントを受け取るためには、ICOCAポイントサービスへの登録が必要です。また期間は、JR東日本と同じく2022年3月31日までの限定となっています。

 これらのポイントサービスは、将来的な時間帯別運賃導入に向けての、マーケティング的な意味合いもありそうです。とはいえ、新型コロナがもたらした新しい生活スタイルにあったサービスとして、活用したいものです。
高橋 浩史(たかはし・ひろし)
FPライフレックス 代表
日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP®
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

東京都出身。デザイン会社などでグラフィックデザイナーとして20年活動。 その後、出版社で編集者として在職中にファイナンシャル・プランナー資格を取得。2011年独立系FP事務所FPライフレックス開業。 住宅や保険など一生涯で高額な買い物時に、お金で失敗しないための資金計画や保障選びのコンサルタントとして活動中。 その他、金融機関や出版社でのセミナー講師、書籍や雑誌での執筆業務も行う。
ホームページ http://www.fpliflex.com
ブログ http://ameblo.jp/kuntafp/

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