総務省が「携帯電話ポータルサイト」を開設

高橋 浩史
2021.05.17

 この春、携帯電話会社各社から格安料金プランが出揃い、ユーザーの選択肢が増えてきました。そんな中、2021年4月2日、総務省の「携帯電話ポータルサイト」の正式版が公開されました。
利用者への情報提供を目的に開設
 相次いでサービスが開始された、携帯電話各社の新しい料金プラン。これまでよりも安いプランが出たのはわかるけど、自分にあったプランはどれなのか、どういった手順を踏んで選べばよいのかなど、携帯料金のプラン見直しに迷う人は少なくありません。

 この度の「携帯電話ポータルサイト」は、2020年12月に携帯サービス選択に役立つ情報をまとめ、暫定版として公開されていたサイトを全面的にリニューアル、正式版として公開されたものです。

 そもそもは、2020年10月に策定された、総務省の「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」をきっかけとして開設されたものでした。
自身で契約の見直し実現への第一歩に
 正式版が公開された、「携帯電話ポータルサイト」のコンテンツは、ユーザーのニーズに合った料金プランや、スマホ端末の選び方など7つの項目と、「よくある質問と用語集」「参考資料集」を加えた、合計9つのコンテンツで構成されています。
Q1.
今の料金プランは合っていますか?
Q2.
電話番号を変えずに乗り換える?
Q3.
端末を変えずに乗り換える?
Q4.
端末を買う際のアドバイスは?
Q5.
中古端末も検討してみる?
Q6.
格安スマホ / 格安SIMってなに?
Q7.
通信契約はキャンセルできるの?
Q8.
よくある質問と用語集
Q9.
参考資料集
 例えば、「Q1.今の料金プランは合っていますか?」では、携帯電話料金の見直し手順が示され、「現在の料金プランの把握」「自分にあった料金プランの選び方」「具体的なプランの選び方」「プランを見直す際の注意点」を、ステップに分けて解説しています。

 大手携帯各社のマイページへのリンクや、データ通信量の把握方法を紹介しつつ、自分自身の利用実態にあったプランになるよう、計画的な契約の見直しをすすめています。
 また、「Q3.端末を変えずに乗り換える?」では、「SIMカード」の説明とともに、ロックや解除方法などについて、注意点とともに紹介されています。

 何年も同じ携帯キャリア、料金プランで契約している人は、携帯ポータルサイトを一通り確認すれば、意外な見直しポイントが見つかるかもしれません。

 総務省の「情報通信白書(令和2年版)」によると、家計に占める移動電話通信料(携帯電話通信料、PHS通信料及び自動車電話通信料など)は10万3,466円(2019年)で、2010年と比べて29.5%増えているといいます。

 通信費の利用料が下げられれば、家計へのメリットは少なくありません。“官製”の通信費見直しサイト、ぜひとも活用したいものです。
<参考>
総務省「携帯電話ポータルサイト」
総務省「情報通信白書(令和2年版)」
高橋 浩史(たかはし・ひろし)
FPライフレックス 代表
日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP®
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

東京都出身。デザイン会社などでグラフィックデザイナーとして20年活動。 その後、出版社で編集者として在職中にファイナンシャル・プランナー資格を取得。2011年独立系FP事務所FPライフレックス開業。 住宅や保険など一生涯で高額な買い物時に、お金で失敗しないための資金計画や保障選びのコンサルタントとして活動中。 その他、金融機関や出版社でのセミナー講師、書籍や雑誌での執筆業務も行う。
ホームページ http://www.fpliflex.com
ブログ http://ameblo.jp/kuntafp/

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