値上げの冬、どう乗り越える!?

飯田 道子
2022.01.24

 共同通信社が主要企業106社に対してアンケートを行ったところ、景気は「ゆるやかに拡大する」、「拡大する」と回答した割合は84%にも及びます。企業がそのように判断するのは、個人消費が上向きであることが要因のようです。ただその一方で、食品等の値上げが行われています。値上げの背景には、原油価格の高騰や環境問題があると言われていますが、私たちは、この値上げをどのように乗り越えていけば良いのでしょうか。
1月1日出荷分から各食品類が値上げに
 すでにご存知の方も多いかもしれませんが、山崎製パンでは1月1日出荷分から食パンや菓子パン247品、平均で7.3%の値上げを行っています。その他の企業も値上げを予定しており、日本ハムでは2月1日からハムやソーセージを5~12%の値上げ。キッコーマンでは2月16日納品分からしょうゆを約4~10%、豆乳を約5~6%の値上げを予定しています。その他にもカルビー、キユーピー、J-オイルミルズが値上げを表明しています。

 また、食品ではありませんが、大手文房具メーカーであるコクヨも1月1日から平均約8%の値上げをしています。これら以外の企業でも値上げは考えられるため、私たちの生活に影響を与えるのは必至となるでしょう。
底値買いを心がける
 毎日口にする食品だけに、質は落とせないという人も多いと思います。それならば、底値買いを実践してみてはいかがでしょうか。

 スーパーなどでは、定期的にセールデーが設けられています。特に、日持ちのする食品であれば、底値となる日を狙って購入し、ストックしておくと良いでしょう。底値になる日は、一定のサイクルでやってきます。行きつけのスーパーでは、いつ、どのようなセールがあるのかを押さえておいてください。
代替品で乗り切る
 絶対に「これでなければダメ」というものでなければ、それに代わる食品を利用することをお勧めします。

 単純な方法としては廉価な他社商品を購入すること。その他には、パン食の回数を減らして代わりにごはん食の日を増やす。ソーセージなどの加工品の代わりに、精肉を利用しても良いですね。精肉は日持ちしにくいイメージがありますが、購入してすぐに冷凍すれば、1週間くらいは日持ちします。やってみる価値はあるのではないでしょうか。

 これを機会に、食費以外の支出を見直すことも考えてみてください。

 たとえば会費を払っているにもかかわらず滅多に利用していないスポーツクラブや各種会員制サービス、休みがちなお稽古事、年会費が発生するのに使っていないクレジットカード、惰性で続けているサブスクリプション型のサービスなどがある場合は、整理・解約しても良いでしょう。

 無駄は思いがけないところに潜んでいます。チェックしてみてはいかが!?
飯田 道子(いいだ・みちこ)
海外生活ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー(CFP)

 金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。主な著書には、「宅建資格を取る前に読む本」(総合資格)、「介護経験FPが語る介護のマネー&アドバイスの本」(近代セールス社)などがある。
 海外への移住や金融、社会福祉制度の取材も行う。得意なエリアは、カナダ、韓国など。

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