事業再構築補助金の第6回公募を実施

佐々木 篤史
2022.04.25

公募期間は6月30日まで
 令和4年3月28日から6月30日まで、事業再構築補助金の第6回公募を実施しています(申請受付は5月下旬開始予定)。目的は、新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編またはこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲のある中小企業等の挑戦を支援することにあります。第6回公募内容について、必須申請要件と第5回までとの主な違いについて以下に記載します。

 申請には以下の必須要件をすべて満たすことが必要です。
1.
2020年4月以降の連続する6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高が、コロナ以前(2019年または2020年1~3月)の同3カ月の合計売上高と比較して10%以上減少していること(未達でも2020年4月以降の連続する6カ月間のうち、任意の3カ月の合計付加価値額が、コロナ以前の同3カ月の合計付加価値額と比較して15%以上減少していれば申請は可能)。
2.
事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む。
3.
補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。
回復・再生応援枠とグリーン成長枠を新設
 第5回公募までとの主な違いとして、第6回公募では以下の2つの枠を新設しています。
【回復・再生応援枠】
補助額は、従業員数の規模別に最少100万円~最大1,500万円
補助率は、中小企業3/4、中堅企業2/3
 前述の必須要件を満たし、かつ以下の①または②のどちらかを満たすこと
2021年10月以降のいずれかの月の売上高が対前年または前々年の同月比で30%以上減少していること。
中小企業活性化協議会(旧:中小企業再生支援協議会)等から支援を受け再生計画等を策定していること。
【グリーン成長枠】
補助額は、中小企業:100万円~1億円、中堅企業:100万円~1億5,000万円
補助率は、中小企業1/2、中堅企業1/3
 以下の要件を全て満たすこと(売上高の減少は求めない)。
事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む。
補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均5.0%以上増加または従業員一人当たり付加価値額の年率平均5.0%以上増加の達成。
グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する取組として記載があるものに該当し、その取組に関連する2年以上の研究開発・技術開発または従業員の一定割合以上に対する人材育成をあわせて行う。
 事業再構築補助金の活用イメージとしては、例えば喫茶店経営の場合、飲食スペースを縮小し、新たにコーヒー豆や焼き菓子のテイクアウト販売を実施する。衣服販売業の場合、衣料品のネット販売やサブスクリプション形式のサービス事業に業態を転換する。ガソリン車向け部品製造業の場合、グリーン課題の解決に資する取組として電気自動車向け部品製造の事業を新規に立ち上げるなどが考えられる。
参照:
佐々木 篤史(ささき・あつし)
セブンスターズコンサルティング株式会社 代表取締役
株式会社メディカルプランインターナショナル 代表取締役
独立行政法人 中小企業基盤整備機構 中小企業アドバイザー(実務支援)

1966年生まれ。京都市出身。国内・外資の保険会社での勤務後、2017年にセブンスターズコンサルティング株式会社を設立。金融業界(保険・証券等)や士業業界、介護業界を中心に経営コンサルタントとして活動。著書に「売れ続ける仕組みづくり」、制作DVDに「代理店ブランド構築への挑戦-循環型セールスの実践」「法人開拓保険管理コンサルティング手法」がある。最近では、助成金・補助金 自動診断システム「JHサポート」や税の適正化スキーム、次世代代理店経営塾の普及に注力をしている。
会社ホームページ:https://sevenstars-consulting.com
助成金・補助金 自動診断システム「JHサポート」:https://jh-support.jp/seven-stars

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