国税がスマホアプリで納付可能に

高橋 浩史
2022.12.01

 2022年12月より、スマートフォン決済専用サイトから、国税を納付できるようになります。その概要をご紹介しましょう。
決済専用サイトから納付
 国税庁のホームページに発表されている情報によると、納付は「国税スマートフォン決済専用サイト」にスマートフォンでアクセスし、スマートフォンの決済アプリを利用して、納税する仕組みです。

 利用できる決済サービスは、PayPay・LINE Pay・メルペイ・d払い・au Pay・Amazon Payの6種類があげられています。

 決済サイト自体は、指定納付受託業者(GMOペイメントゲートウェイ株式会社)が運営するスマホアプリでの決済専用の外部サイトです。

 今回のスマホ決済で目を引くのは、すべての税目が手数料無料で、キャッシュレス納付が可能になる点でしょう。これまでも税金の一部はクレジットカードによるキャッシュレス納付は可能でしたが、税額に応じて手数料を負担するケースがほとんどです。
キャッシュレス決済比率の目標へ前進
 注意点としては次のようなものが挙げられています。
1回の納付上限は30万円
領収書は発行されない
いわゆる“Pay払い”の残高しか利用できない
印紙貼付が必要な場合利用できない税目もある など
 「国税スマートフォン決済専用サイト」にアクセスするには、下記2つの方法があるようです(詳細は2022年12月1日に発表するとしています)。
1.
e-TAXから申告書を送信後、メッセージボックスに格納される受信通知から
2.
国税庁のホームページに掲載の「スマホアプリ納付の手続」ページから
 なお、2021年のキャッシュレス決済の比率は32.5%(※)で、年々増加傾向です。経済産業省では、2025年度までに40%程度まで引き上げる目標を掲げています。

 前回ご紹介した、国民年金保険料のスマホ払い開始も含め、目標達成実現のために、新たな施策が登場しています。次の一手は何になるのかも注目されます。
参考:
高橋 浩史(たかはし・ひろし)
FPライフレックス 代表
日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP®
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

東京都出身。デザイン会社などでグラフィックデザイナーとして20年活動。 その後、出版社で編集者として在職中にファイナンシャル・プランナー資格を取得。2011年独立系FP事務所FPライフレックス開業。 住宅や保険など一生涯で高額な買い物時に、お金で失敗しないための資金計画や保障選びのコンサルタントとして活動中。 その他、金融機関や出版社でのセミナー講師、書籍や雑誌での執筆業務も行う。
ホームページ http://www.fpliflex.com
ブログ http://ameblo.jp/kuntafp/

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