事業承継を見据えた、会社の書類整理・可視化のすすめ

山崎 美穂
2023.02.02

知識・情報もまた、会社の資産
 会社を長年経営する過程で得た情報や培ってきた知識技術は、会社を運営する上で重要な情報であり、資産の1つとも言えることだろう。

 定款や賃貸借契約書・社内規定など様々な書類やデータが発生するが、その書類を第三者の方が探された時、すぐに確認できるような保存方法をとられているだろうか?

 また、社長は忙しい中、営業・経理・商品開発など多岐に渡る業務をこなしている為、情報の多くはご自身の頭の中にインプットされており、紙やデータなど可視化できる媒体に情報を残されていないことが殆どだろう。

 もし今後、会社をどなたかに引継ぐことを考えると、後継者の方の為、また、事業承継時に必ず発生する情報整理を行う将来の自分の為、整理整頓を少しずつ行うことをお勧めしたい。
既存書類・データの整理
 下記は一例だが、まずは紙やパソコンのデータなどの情報を整理することをお勧めする。
会社概要資料 定款、☆会社登記簿謄本、株主名簿、許認可証 など
財務資料 ☆決算書、☆税務申告書一式、☆直近の試算表、
☆不動産登記簿謄本及び固定資産税納付書、事業計画書 など
営業資料 カタログ、得意先資料、仕入外注先資料、在庫資料 など
人事資料 ☆主要人員の経歴書、従業員名簿、直近の給与台帳及び年末調整資料、
☆社内規定(就業規則、給与賞与規定、退職金規定) など
契約資料 賃貸借契約書、金銭消費貸借契約書、リース契約書、保険証券、
取引基本契約書、生産・販売委託契約書、その他重要契約書 など
☆は第三者承継(M&A)時に最低限必要となる書類の一例となる。
現時点で後継者のいらっしゃらない方は、ご参考にして頂けますと幸いである。
可視化できるよう紙やデータへの保存
 下記は一例だが、可能な範囲で可視化できるよう、紙やエクセルなどのデータに保存していくことをお勧めする。
<例>
取引先情報(キーマン、取引実績、入金サイト、取引時のポイントなど)
仕入先情報(担当者、取引実績、支払いサイト、仕入れ時のポイントなど)
商品設計図
など
 他にも、後継者の方の視点に立って、「事前に準備されていると助かるな」といった資料があれば、ご準備されておくことをお勧めする。
山崎 美穂(やまざき・みほ)
マネーコンシェルジュ税理士法人

栃木県出身。一般企業で経理・総務を経験し、現法人へ。企業で役立つ支援策・補助金等の最新情報を収集、お役立ち情報としてSNSやホームページで発信中。
趣味は釣りと食べ歩き。
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