AIなどテクノロジー導入で半数近くがバイトの新規採用を抑制

庄司 英尚
2026.02.02

アルバイト人材の不足感がある企業割合は、2年連続で減少傾向に
 株式会社マイナビは、直近1年以内にアルバイト採用業務に携わった20~69歳の会社員(役員や自営業を含む)を対象に「AI・テクノロジー導入におけるアルバイト採用状況調査(2026年版)」を実施し、その結果をこの1月に発表した。

 調査結果によると、AIやロボットなどテクノロジーを導入している企業に対して、直近1年間においてテクノロジー導入によってアルバイトの新規採用数の抑制が発生したかを聞いたところ、「2025年に発生した」との回答は45.2%となり、半数近くの企業が抑制を行ったことが判明した。

 2025年にアルバイト人材の不足を感じた企業は57.5%で対前年比0.4ポイント減(2024年は57.9%で前年比5.7ポイント減)となり、2年連続で減少傾向を示した。アルバイト人材の不足感を業種別でみると、「警備・交通誘導(セキュリティ等)」の72.7%が最も高く、次いで「介護」の70.0%となった。介護は前年比6.5ポイント増と前年より不足感が高まっており、団塊世代すべてが75歳以上の後期高齢者となる“2025年問題”が可視化された形となった。

 また、新規採用数を抑制している企業は、抑制していない企業と比べ、テクノロジーの導入割合が高いことがわかった。AIなどテクノロジーの導入については、その効果を気にしている企業も多いのでこのようなデータを参考にしながら進めていくのもよいだろう。
2026年のアルバイト採用の見通し、前年より少し緩和
 2026年のアルバイト採用の見通しを聞いたところ、「厳しくなる(非常に厳しくなる+厳しくなる)」の合計は52.8%(前年比2.4ポイント減)と、前年まで続いていた厳しい見通しという回答の増加傾向は2025年に減少へと転じており、大きな転換点となるかもしれない。

 調査担当者は、テクノロジーの活用によってアルバイト新規採用数を抑制しようとする傾向は今後さらに拡大する可能性があるとコメントしている。またテクノロジーに代替されている業務としては、AIチャットボットによる問い合わせ対応やロボット、自動化機器による物品の運搬など、定型業務が中心となっており、今後は業務を「機械に代替できるもの」と「人にしかできないもの」に明確に分けていく動きが加速することも指摘している。

 各企業はこのような業務の分類を進めていき、同業のテクノロジー利用状況などを参考にしながら今後予測される環境の変化に合わせて対応できるように早めに準備していきたいところである。
参照:
庄司 英尚(しょうじ・ひでたか)
株式会社アイウェーブ代表取締役、アイウェーブ社労士事務所 代表
社会保険労務士 人事コンサルタント

福島県出身。立命館大学を卒業後、大手オフィス家具メーカーにて営業職に従事。その後、都内の社会保険労務士事務所にて実務経験を積み、2001年に庄司社会保険労務士事務所(現・アイウェーブ社労士事務所)を開業。その後コンサルティング業務の拡大に伴い、2006年に株式会社アイウェーブを設立。企業の業績アップと現場主義をモットーとして、中小・中堅企業を対象に人事労務アドバイザリー業務、就業規則の作成、人事制度コンサルティング、社会保険の手続き及び給与計算業務を行っている。最近は、ワーク・ライフ・バランスの導入に注力し、残業時間の削減や両立支援制度の構築にも積極的に取り組んでいる。

公式サイト http://www.iwave-inc.jp/
社長ブログ http://iwave.blog73.fc2.com/

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