国内線も旅客施設使用料が必要に!?

飯田 道子
2023.02.20

 日本でも国内線を利用する場合には、旅客施設使用料、いわゆる空港使用料がかかることになりました。いったい、どこの空港で使用料がどれくらいの金額がかかるのでしょうか?また、支払い方法はどうするのでしょうか?
旅客施設使用料は、出発空港・到着空港ともにかかる
 各空港会社や各空港ビル会社は、出発・到着ロビーなどのさまざまな施設を整備するための費用などに充当するために、旅客施設使用料を徴収することになりました。旅客施設使用料の徴収はすでに開始されており、特定の空港のみにかかります。

 JALとANAの場合、対象となる空港は、下記の12空港で、空港ごとに使用料は異なります。料金をまとめていますので確認してみてください(一部はこれから適用のところもあります)。
旅客施設使用料一覧
発着空港 大人(12歳~) 小人(3歳~11歳)
新千歳空港 370円 180円
仙台空港 290円 150円
羽田空港 370円 180円
成田空港 450円 220円
静岡空港 140円 70円
中部空港 440円 220円
伊丹空港 340円 170円
関西空港 440円 220円
福岡空港 110円 50円
北九州空港 100円 50円
熊本空港 200円 100円
那覇空港 240円 120円
 この中で最も少額なのが北九州空港で大人100円、小人50円。反対に最も高額なのが成田空港で大人450円、小人220円です。

 また、出発・到着ごとに料金がかかる点についても注意しましょう。たとえば羽田-那覇便を大人1名予約した場合には、370円(出発)+240円(到着)となりますので、片道で610円が、往復なら1,220円かかる計算になります。

 新千歳から羽田を経由して那覇に行くときには、370円+370円+240円ですので、片道で980円、同じ経由で往復なら1,960円かかることになります。旅客施設使用料が徴収されることで経由便を利用すると割高になります。
旅客施設使用料の支払方法
 旅客施設使用料の徴収は、チケット購入時に一緒に支払う決まりになっています。別途支払わなくても大丈夫です。

 なお、チケット代金の表示方法も2023年4月12日搭乗分から変わります。4月11日までのチケットには旅客施設使用料が代金に含まれていますが、4月12日からは内訳としてチケット代金、旅客施設使用料、消費税に分けて表示されることになります。このため、航空会社のHPでチケット代金を調べると、チケットのみの金額が表示されていますが、決済時に旅客施設使用料と消費税を加えて支払うことになります。決済時にあわてないよう、準備しておくことが大切です。
飯田 道子(いいだ・みちこ)
海外生活ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー(CFP)

 金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。主な著書には、「宅建資格を取る前に読む本」(総合資格)、「介護経験FPが語る介護のマネー&アドバイスの本」(近代セールス社)などがある。
 海外への移住や金融、社会福祉制度の取材も行う。得意なエリアは、カナダ、韓国など。

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