こんな言葉が出てきたら投資詐欺を疑ってみる

森田 和子
2023.06.12

 「必ずもうかる」と誘われ、大金を投資してしまい、その後お金を引き出せなくなる、という話はニュースでも度々取り上げられます。そんなことがあるのかと思う反面、もしも、信頼している人から誘われたら信じてしまうかもしれません。
幅広い年代が投資詐欺のターゲットに
 投資詐欺は10代、20代の若い世代から高齢者までが巻き込まれており、金融庁や警察庁、国民生活センターなどが注意を呼びかけています。

 投資詐欺には以下のような例があります。
実際に配当を行うなど、最初は利益が上がっているように見せかけます。順調に見えても、後にお金を引き出そうとしても引き出せない、投資先や紹介者に連絡すら取れなくなる。
投資するお金がなくても、「大丈夫」、「すぐ返せるから」と言いくるめ、借金をさせてでも投資させようとする。
友人やSNSで知り合った人などに、FX取引や暗号資産などへの投資話をし、例えば、「必ずもうかる」のように「安心・安全」と思わせるフレーズを並べて、投資したい気持ちをあおり、投資させようとする。
 基本的には、大きく利益が出る可能性のあるものは、損をする可能性もあります。「必ずもうかる」、「絶対もうかる」はまず怪しいと考えましょう。まして、借金をして投資をすれば、借金だけが残る可能性もあり、リスクが大きすぎます。
一人で考えないで身近な人にも相談してみる
 そもそも、投資詐欺は法令違反です。法令で禁止されている行為には以下のようなものがあります。
「必ず○○円まで値上りする」、「この取引をすれば○○円もうかる」のように不確かなことを確実であるかのように説明して勧誘する。
FX・バイナリーオプション・暗号資産取引について、金融庁などへの登録を取っていない者が顧客に対して営業や勧誘を行う。
勧誘を要請していない顧客に対して、勧誘を行う。
 また、自分が投資詐欺の被害にあうだけでなく、他の人を勧誘してしまい、罪に問われる可能性があります。「おいしい投資話」を聞いても、すぐに飛びついてはいけません。いったん落ち着いてよく考え、信頼できる友人や家族にも相談しましょう。

 もしも、投資詐欺に巻き込まれたときは、国民生活センターや、消費生活センター、最寄りの警察署などに相談することができます。
参考:
森田 和子(もりた・かずこ)
FPオフィス・モリタ 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者、DCA(確定拠出年金アドバイザー)

大学卒業後、コンピュータソフト会社、生命保険会社勤務を経て、1999年独立。保険や投資信託の販売をしない独立系のファイナンシャル・プランナー事務所としてコンサルティングを行っている。
お金の管理は「楽に、楽しく」、相談される方を「追い詰めない」のがモットー。情報サイト・新聞・雑誌への執筆多数。企業・学校・イベントで行うマネープランセミナー・講演も好評。

ライフプランシミュレーションとマイホーム・老後の資金計算
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