専修学校・各種学校の学費について

森田 和子
2023.12.14

 専修学校・各種学校は、職業上の技術や資格を取得するための教育機関です。様々な年代の人が利用していますが、高校卒業後の進路として専修学校を考えている人もいることでしょう。入学した場合に、どれくらいの学費がかかるのかは気になるところです。東京都専修学校各種学校協会が公表しているので確認していきましょう。
年間の学費は大学と同じくらい
 東京都内の昼間部の専修学校・各種学校で、入学金も含めた学納金の総平均は127.9万円です(※1)。私立大学の初年度納付金が135.7万円なので、それほど大きな差はありません(※2)。しかし、大学と同様に専修学校や各種学校でも、学ぶ分野によって違いがあります。入学金を含む学納金を分野別に抜粋したものが以下になります。
・自動車整備
126.2万円
・情報処理、IT
121.0万円
・看護
115.6万円
・理学療法、作業療法
177.6万円
・栄養・調理
140.2万円
・理容、美容
140.5万円
・保育、教育
110.1万円
・簿記、ビジネス、IT
106.5万円
・語学
117.0万円
・アニメ、声優、ゲーム
128.9万円
 分野が同じであっても、学校ごとに金額が大きく違う場合があるので注意が必要です。学納金の納付は、分納を認める学校もありますが、入学時に一括して納入する学校が多くなっています。
※1:
※2:
専門学校は日本学生支援機構の奨学金も利用できる
 専修学校の中でも、入学資格が高等学校卒業程度の課程を置くのが「専門学校」です。専門学校では、日本学生支援機構の奨学金や通学定期が利用でき、大学に編入できる場合もあります。併願する大学などに合格して入学を辞退した場合に、入学金を除いた学費を返還する「大学・短大併願制度」や「学費返還制度」をもうけているところもあります。高校卒業後の進路として専門学校を考える場合には、学納金の他にも、何年通うかの修業年限、利用できる奨学金や大学編入の制度などについても、必ず学校ごとに確認しましょう。
森田 和子(もりた・かずこ)
FPオフィス・モリタ 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者、DCA(確定拠出年金アドバイザー)

大学卒業後、コンピュータソフト会社、生命保険会社勤務を経て、1999年独立。保険や投資信託の販売をしない独立系のファイナンシャル・プランナー事務所としてコンサルティングを行っている。
お金の管理は「楽に、楽しく」、相談される方を「追い詰めない」のがモットー。情報サイト・新聞・雑誌への執筆多数。企業・学校・イベントで行うマネープランセミナー・講演も好評。

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