事前準備が肝心!円安時代の海外旅行術

飯田 道子
2024.05.20

 コロナ禍も以前より落ち着きをみせている今、国内はもとより海外に出かける人も多くなってきました。しかしながら、今の為替レートは円安になっていますので、海外旅行の場合は予想以上にコストがかかってしまうことがあるようです。ニュースでは、GWに海外旅行された方の多くが「思っていた以上に出費してしまった」と感想を述べています。夏休みに海外旅行を検討されている方に向けて、どのような点に注意すると良いのか解説します。
先手必勝で旅を手配する
 海外旅行をする場合、円安の影響が出てしまい、航空券も高額になりがちです。とはいえ、同じルートを飛ぶ場合であっても、日本の会社のエアライン、海外の会社のエアライン、LCCでは、価格が違ってきます。

 この中で、最も手頃な価格で購入できる可能性があるのが、LCCです。とはいえ、航空券は購入するタイミングによって大きく価格が変動します。

 基本的に、出発までに時間があるほうがタイムセール等を利用しやすく、割安で航空券を購入できる可能性が高くなります。円安の今だからこそ、早めに旅行計画を立てるようにすると良いでしょう。

 ホテル選びも同じく、早めに手配するほうが得策です。日本の旅行サイトからホテルを予約した場合、日本円で決済されますので、為替変動の影響は受けません。また、航空券と同様に、定期的にタイムセールを行っていることもありますので、割安に予約できる可能性は高くなりますよ。
現地ではミールクーポンを活用する
 旅先では、現地の食事を思い切り楽しみたいと考えている人は多いと思います。しかしながら、行き当たりばったりで食事をすると、思いのほか費用がかさんでしまうことがあります。

 そこでオススメなのが、ミールクーポンを使って食事を楽しむという方法です。ミールクーポンとは、事前に申込み料金を支払ってチケットを発行してもらい、あらかじめ訪問日を予約して利用します。当日は、現地のレストランにクーポンを持参すればOKです。

 以前はメインのツアーに申し込んだ場合のみ、オプションとしてミールクーポンを購入できましたが、最近の大手旅行会社やオプショナルツアー専門会社は、食事のみのツアーもラインナップされています。たとえばフレンチやイタリアンの場合、コース+ドリンク、さらにはチップまでミールクーポンに含まれているものがあります。予算が立てやすいのはもちろんのこと、現地の人気レストランで食事ができる可能性も高いです。

 その他にも、食事にメリハリをつけるのも良いでしょう。

 具体的には、朝ごはんはコンビニで購入したもので済ませる、ランチかディナーのどちらかはレストランで食べて、残りの一食はカフェなどで軽食をとるというのもアリでしょう。一般的にランチは手頃な価格で食べられることが多いので、値段が張りそうなお店はランチにあてるのはいかがでしょうか?

 現地での食事代がお財布を直撃するため、海外旅行に慣れた方の中には、日本からカップラーメンやインスタント食品などを持参された方がいらっしゃるようです。
保険についても考えてみよう
 海外へ旅行をするときには、多くの方が海外旅行保険に加入すると思います。ただし、保有しているクレジットカードによっては、ある程度保障がカバーされています。保険に加入する必要があるのか、どのような保障が足りないのか事前に確認して、最低限の保障だけ購入すれば節約につながります。

 円安傾向はもうしばらく続きそうです。このようなタイミングだからこそ、行き当たりばったりの旅行ではなく、しっかりと計画を立てて準備をし、時間もお金も節約してみては?
飯田 道子(いいだ・みちこ)
海外生活ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー(CFP)

 金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。主な著書には、「宅建資格を取る前に読む本」(総合資格)、「介護経験FPが語る介護のマネー&アドバイスの本」(近代セールス社)などがある。
 海外への移住や金融、社会福祉制度の取材も行う。得意なエリアは、カナダ、韓国など。

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