マイナンバーカードと運転免許証が一体化

高橋 浩史
2024.11.07

 マイナンバーカードと運転免許証を一体化した「マイナ免許証」を、2025年3月から導入することが閣議決定されたとの報道がありました。
2025年3月から交付申請開始へ
 報道によると、2025年3月24日から運転免許センターや一部の警察署で、マイナ免許証の交付申請が開始される模様です。

 ただし、従来の免許証も引き続き発行は続けられ、どちらにするのかは選択可能としています。また、海外の一部の国で運転免許証が必要なときのために、両方を持つことも可能です。

 マイナ免許証では、「運転免許保有者の写真、免許証番号、免許の種類、有効期限、眼鏡が必要などの条件」を、マイナンバーカードのICチップに記録する手続きを行うことで、免許証として使用できるようになります。
マイナ免許証で何が変わる?
 マイナ免許証にすることで、主に下記のような利便性が得られます。
住所変更手続きが自治体でのワンストップで可能に
運転免許証の更新時の講習がオンラインで受けられる
運転免許証の新規取得、更新の手数料が安くなる
 引越しや結婚などで免許証の住所や氏名を変更するには、自治体と警察の両方で手続きが必要ですが、マイナ免許証では自治体での手続きのみで、住所・氏名も書き換えることができるようになります。

 また、「優良運転者」などであれば、免許更新の講習をオンラインで受けることができるようになります。ただし、視力検査や写真撮影は、従来通り運転免許センターや警察署で行う必要があるようです。

 さらに、免許証発行のコストについてもマイナ免許証が有利になります。新規取得の場合、マイナ免許証は1,550円、従来の免許証は2,350円とマイナ免許証の方が800円安くなります。更新の場合は、マイナ免許証2,100円、従来の免許証2,850円です。

 なお、マイナ免許証にした場合、更新時期の把握について警察庁では、アプリでマイナ免許証を読み取って有効期限を確認する方法や、更新時期が近づいていることをアプリで知らせるなどのサービスを準備しているようです。

 総務省の発表では、2024年9月末時点で人口に対するマイナカードの保有割合は75.2%となっています。2025年3月以降、どの程度マイナ免許証が選択されるのかは注目です。
高橋 浩史(たかはし・ひろし)
FPライフレックス 代表
日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP®
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

東京都出身。デザイン会社などでグラフィックデザイナーとして20年活動。 その後、出版社で編集者として在職中にファイナンシャル・プランナー資格を取得。2011年独立系FP事務所FPライフレックス開業。 住宅や保険など一生涯で高額な買い物時に、お金で失敗しないための資金計画や保障選びのコンサルタントとして活動中。 その他、金融機関や出版社でのセミナー講師、書籍や雑誌での執筆業務も行う。
ホームページ http://www.fpliflex.com
ブログ http://ameblo.jp/kuntafp/

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