グレードアップした、事業承継・M&A補助金

山崎 美穂
2025.04.24

事業承継・引継ぎ補助金が一部リニューアル
 事業承継、第三者承継(M&A)をご検討中の方であれば、是非知っておいて頂きたい「事業承継・M&A補助金」。経営資源の引継ぎを行おうとする中小企業等を後押しするための支援策である。

 昨年までは“事業承継・引継ぎ補助金”の名称で公募していたが、この度名称と申請枠・補助内容の一部がリニューアルされ、より手厚い内容となって公募予定となっている。
令和6年度補正予算による「事業承継・M&A補助金」の支援内容
 今回より「PMI推進枠」が新設され、また、所定の要件を満たした場合に事業承継促進枠や専門家活用枠の補助上限が一部引上げになるなど、充実した支援内容となっている。
[1]事業承継促進枠
 5年以内に事業承継を予定している場合の設備投資等に係る費用を補助。
 補助上限:800~1,000万円/補助率:1/2・2/3
[2]専門家活用枠
 M&A時の専門家活用に係る費用(フィナンシャル・アドバイザー(FA)や仲介に係る費用、表明保証保険料等)を補助。
 買い手支援類型 補助上限:600~800万円、2,000万円/補助率:1/3・1/2・2/3
 売り手支援類型 補助上限:600~800万円/補助率:1/2・2/3
≪注意点≫
 FA・仲介費用については、「M&A支援機関登録制度」に登録されたFA・仲介業者による支援に係る費用のみ補助対象となる。
[3]PMI推進枠
 M&A後の経営統合(PMI)に係る費用(専門家費用、設備投資等)を補助。
 PMI専門家活用類型 補助上限:150万円/補助率:1/2
 事業統合投資類型 補助上限:800~1,000万円/補助率:1/2・2/3
[4]廃業・再チャレンジ枠
 事業承継・M&Aに伴う廃業等に係る費用(原状回復費・在庫処分費等)を補助。
 ※事業承継促進枠・専門家活用枠・事業統合投資類型と併用可能。
 補助上限:150万円/補助率:1/2・2/3
直近の公募
 現在、11次の公募要領が公開中だ。

 11次公募については、上記[2]専門家活用枠のみの公募となっている(事業承継促進枠やPMI推進枠の公募は実施されない予定)。

 申請受付期間は、ゴールデンウイーク明けの2025年5月9日~2025年6月6日となっている。忙しい最中での申請になることが予想されるので、できることは事前に準備されることをお勧めする。
買い手支援類型に補助上限が2,000万円となる100億企業要件があるが、現時点で11次公募の要領に盛り込まれていないので、ご注意頂きたい。
スムーズに補助金の申請をするための事前準備
 当補助金を申請予定の方に、是非行って頂きたい事前準備は、「GビズIDプライム」アカウントの取得である。

 申請には、デジタル庁が運営する電子申請システム「jGrants(Jグランツ)」を利用する。利用にあたっては、GビズIDプライムアカウント(ID・パスワード等)が必要となり、取得には申請~発行まで約1週間程(混雑時は3週間程度)かかるとされている。

 事前に取得しておき、申請受付期間が到来したらすぐに補助金申請ができるように準備されることをお勧めする。
参照:
山崎 美穂(やまざき・みほ)
マネーコンシェルジュ税理士法人

栃木県出身。一般企業で経理・総務を経験し、現法人へ。企業で役立つ支援策・補助金等の最新情報を収集、お役立ち情報としてSNSやホームページで発信中。
趣味は釣りと食べ歩き。
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