暗号資産詐欺に注意
2024.12.09
暗号資産に投資したはずがお金をだまし取られてしまう詐欺について、金融庁、警視庁、国民生活センターなどが注意を呼びかけています。怪しい儲け話に気を付ける必要はありますが、そもそも暗号資産をよく知らないという声も聞かれます。
よくある暗号資産の投資詐欺の例
暗号資産の投資詐欺のよくある事例を見ると、他の投資詐欺とも共通するパターンが見えてきます。
1.
SNSやマッチングアプリを通じて知り合った相手と仲良くなる。
2.
相手から「絶対儲かるから」と誘われ、とりあえず数万円の暗号資産を購入して、相手が教えてくれた「海外の投資サイト」に預けてみた(このサイトが「偽物」)。
3.
投資サイト内のグラフでは、儲かっている(グラフが「偽物」)。
試しに投資したお金を引き出してみたら、普通に引き出せる。「これは儲かる」と思い、相手を信じて、さらに数百万円を投資した。
試しに投資したお金を引き出してみたら、普通に引き出せる。「これは儲かる」と思い、相手を信じて、さらに数百万円を投資した。
4.
その後、投資サイトのグラフでは「数千万円の儲け」が出ていたので、前回と同じように引き出そうとしたら、引き出せなかった。投資を誘った相手に相談すると、「引き出すためには手数料が必要だ」と言われ、さらに相手が指定する口座に数十万円を振り込んだ(実際には儲けは出ていない)。
5.
手数料を支払っても、結局、投資した数百万円のお金は引き出せず、相手や投資サイトとも連絡が取れなくなる。
このように、投資サイトを紹介されることもあれば、暗号資産の自動売買ソフトを紹介されることもあるようです。投資の方法に違いはあっても、購入するために送金したお金が戻らないことが共通しています。
そもそも暗号資産とは
以前は仮想通貨と呼ばれていたのが暗号資産です。よく知られているビットコインやイーサリアムの他にも、さまざまな暗号資産があります。データの改ざんが難しいブロックチェーンなどの技術によって管理されていますが、日本円やドルなどのように国がその価値を保証している法定通貨ではなく、インターネット上でやりとりされる電子データです。価格の変動が激しい場合もあるので、リスクがあります。「絶対に儲かる」は怪しいと考えましょう。
暗号資産を購入したい場合には、取引所とも呼ばれる暗号資産交換業者で取引口座を開設します。暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が必要なので、利用する際は、登録を受けた事業者かを金融庁のホームページで確認する必要があります。また、無登録のために警告書が発出された業者も同ホームページから確認することができます。
暗号資産の運用では税金に注意が必要です。利益が出た場合には、雑所得となります。証券会社の源泉徴収あり特定口座のように、自動的に納税されることはありません。納税の申告が必要になる場合があります。
暗号資産で代金を支払うことのできる店舗もありますが、まだ一般的とまでは言えません。今後どのように広がってゆくかは予想できませんが、購入するなら登録されている事業者を選びましょう。
暗号資産を購入したい場合には、取引所とも呼ばれる暗号資産交換業者で取引口座を開設します。暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が必要なので、利用する際は、登録を受けた事業者かを金融庁のホームページで確認する必要があります。また、無登録のために警告書が発出された業者も同ホームページから確認することができます。
暗号資産の運用では税金に注意が必要です。利益が出た場合には、雑所得となります。証券会社の源泉徴収あり特定口座のように、自動的に納税されることはありません。納税の申告が必要になる場合があります。
暗号資産で代金を支払うことのできる店舗もありますが、まだ一般的とまでは言えません。今後どのように広がってゆくかは予想できませんが、購入するなら登録されている事業者を選びましょう。

森田 和子(もりた・かずこ)
FPオフィス・モリタ 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者、DCA(確定拠出年金アドバイザー)
大学卒業後、コンピュータソフト会社、生命保険会社勤務を経て、1999年独立。保険や投資信託の販売をしない独立系のファイナンシャル・プランナー事務所としてコンサルティングを行っている。
お金の管理は「楽に、楽しく」、相談される方を「追い詰めない」のがモットー。情報サイト・新聞・雑誌への執筆多数。企業・学校・イベントで行うマネープランセミナー・講演も好評。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者、DCA(確定拠出年金アドバイザー)
大学卒業後、コンピュータソフト会社、生命保険会社勤務を経て、1999年独立。保険や投資信託の販売をしない独立系のファイナンシャル・プランナー事務所としてコンサルティングを行っている。
お金の管理は「楽に、楽しく」、相談される方を「追い詰めない」のがモットー。情報サイト・新聞・雑誌への執筆多数。企業・学校・イベントで行うマネープランセミナー・講演も好評。
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ライフプランシミュレーションとマイホーム・老後の資金計算
FPオフィス・モリタ https://fpofficemorita.com/
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