フラット35の融資限度額、20年ぶりに引き上げか?
2025.12.04
全期間固定金利型の住宅ローン「フラット35」に、融資限度額を見直す動きが出ているようです。見直しの背景や注意点を見ていきましょう。
融資上限額引き上げの背景は?
国土交通省が、フラット35の融資限度額の見直しを検討しているとの報道がありました。フラット35は、住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して融資する全期間固定金利型の住宅ローンです。
フラット35の融資限度額は8,000万円で、2005年から20年以上変更されていません。しかし、建築資材価格や地価、施工費の高騰による住宅価格上昇の影響などを踏まえ、限度額引き上げの検討に入ったものと思われます。
なお、日銀の利上げによる住宅ローン金利の上昇トレンドを受け、フラット35を選択する人が増えているようです。住宅金融支援機構が3か月ごとに公表している「フラット35の申請戸数等について」を見ると、2025年7月から9月の申請戸数は14,223戸で、前年同期の9,440戸と比べて約1.5倍になっています。
フラット35の融資限度額は8,000万円で、2005年から20年以上変更されていません。しかし、建築資材価格や地価、施工費の高騰による住宅価格上昇の影響などを踏まえ、限度額引き上げの検討に入ったものと思われます。
なお、日銀の利上げによる住宅ローン金利の上昇トレンドを受け、フラット35を選択する人が増えているようです。住宅金融支援機構が3か月ごとに公表している「フラット35の申請戸数等について」を見ると、2025年7月から9月の申請戸数は14,223戸で、前年同期の9,440戸と比べて約1.5倍になっています。
営業担当が顧客に伝えるべきことは?
融資限度額が引き上げられれば、物件価格が1億円を超えるケースなど、限度額の制約でフラット35を利用しづらかった高額物件の購入層にも、選択肢が広がる可能性が出てきました。
とはいえ、借入額の増加は、毎月の返済額や総返済額の増大というリスクも伴います。長期的なライフプランを考慮した住宅ローンの選択や返済計画は、以前よりも重要度が増したと言えます。
住宅ローンはいわば“借金”です。「いくら借りられるか」ではなく、「いくらなら返済できるのか」という本質的な部分を顧客に伝えることは、融資環境が変化したとしても、なによりも優先すべきポイントとなります。
融資限度額の引き上げは、単に借入可能額が増えるだけでなく、顧客の住宅取得計画と長期的な家計設計を見直す絶好のタイミングでもあります。住宅ローン相談に併せて、無理のない返済計画や将来のリスクに備える必要性を伝えやすくなり、返済不能リスクを踏まえたローンと保険の総合的な提案につながる可能性もあります。
営業担当にとっては、より踏み込んだコンサルティングを行い、顧客の将来設計を支える価値提供を強化できる機会になると言えるでしょう。
とはいえ、借入額の増加は、毎月の返済額や総返済額の増大というリスクも伴います。長期的なライフプランを考慮した住宅ローンの選択や返済計画は、以前よりも重要度が増したと言えます。
住宅ローンはいわば“借金”です。「いくら借りられるか」ではなく、「いくらなら返済できるのか」という本質的な部分を顧客に伝えることは、融資環境が変化したとしても、なによりも優先すべきポイントとなります。
融資限度額の引き上げは、単に借入可能額が増えるだけでなく、顧客の住宅取得計画と長期的な家計設計を見直す絶好のタイミングでもあります。住宅ローン相談に併せて、無理のない返済計画や将来のリスクに備える必要性を伝えやすくなり、返済不能リスクを踏まえたローンと保険の総合的な提案につながる可能性もあります。
営業担当にとっては、より踏み込んだコンサルティングを行い、顧客の将来設計を支える価値提供を強化できる機会になると言えるでしょう。

高橋 浩史(たかはし・ひろし)
FPライフレックス 代表
日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP®
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
東京都出身。デザイン会社などでグラフィックデザイナーとして20年活動。 その後、出版社で編集者として在職中にファイナンシャル・プランナー資格を取得。2011年独立系FP事務所FPライフレックス開業。 住宅や保険など一生涯で高額な買い物時に、お金で失敗しないための資金計画や保障選びのコンサルタントとして活動中。 その他、金融機関や出版社でのセミナー講師、書籍や雑誌での執筆業務も行う。
ホームページ http://www.fpliflex.com
ブログ http://ameblo.jp/kuntafp/
日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP®
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
東京都出身。デザイン会社などでグラフィックデザイナーとして20年活動。 その後、出版社で編集者として在職中にファイナンシャル・プランナー資格を取得。2011年独立系FP事務所FPライフレックス開業。 住宅や保険など一生涯で高額な買い物時に、お金で失敗しないための資金計画や保障選びのコンサルタントとして活動中。 その他、金融機関や出版社でのセミナー講師、書籍や雑誌での執筆業務も行う。
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