注目の食料品にかかる消費税、海外はどうなっている?!

飯田 道子
2026.02.09

 食料品にかかる消費税の廃止、あるいは一時的に税率を0%に引き下げるなど、衆院選前は消費税減税について各党がさまざまな公約を掲げ、私たちの生活にどのような影響があるのか議論が繰り広げられました。そこで気になるのは、海外おいて「食料品にかかる消費税はどのようになっているのか?」ということ。はたして日本の消費税は、世界の中では負担が重いほうなのでしょうか?
最も消費税が高いのはハンガリーの27%
 財務省が行った代表的な品目のみを対象とした調査(2025年1月現在)※によると、諸外国等における付加価値税率(標準税率及び食料品に対する適用税率)で最も高い税率の国はハンガリーで27%でした。

 以下、フィンランドの25.5%、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、クロアチアの4カ国が25%、ギリシャとアイスランドの24%が続きます。

 日本はというと、標準税率10%(標準税率のうち2.2%、軽減税率8%のうち1.76%は地方消費税)です。この税率は調査対象51カ国(OECD加盟国、EU、ASEAN+3、台湾)のなかでは42位、下から6番目という結果になりました。

 では、食料品にかかる適用税率に焦点を合わせると、ハンガリーの27%を筆頭に、デンマークの25%、エストニアの22%、リトアニアの21%、ブルガリアの20%が続き、日本はというと8%(軽減税率)。その一方で、非課税や日本より低い税率の国は30か国もあります。

 私たちは生活の中で、消費税の負担が重いという印象を強く抱く方が多いのですが、海外と比べると負担は軽めであることが分かり、驚く方も多いのではないでしょうか。ただし、海外と比べた場合、食料品にかかる消費税率については下がってほしいという多くの国民の願いもわからなくはありません。
州によって税率に差がある国も?!
 独自の課税ルールがある国もあります。

 カナダの場合、日常生活に密接しているものや食料品や医療サービスは税率0%もしくは非課税とされていますが、①連邦税としての付加価値税のみ課されている州、②連邦付加価値税に加えて、州税としての小売売上税も課されている州、③連邦・州共通の税としての付加価値税が課されている州があるなど、州によって課税のルールが異なります。

 財務省の調査にあるカナダの税率は首都オタワのある東部オンタリオ州の税率13%(連邦・州共通の付加価値税、うち州税8%)を用いていますが、西部の代表的な都市バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州は税率12%(うち州税7%)です。

 例えばブリティッシュコロンビア州の場合、食料品のほかに、本や新聞や雑誌、子どもの衣類、自転車等は非課税になっていますし、中古住宅の購入も非課税です。

 海外では、何に消費税をかけるのか、かけないのかが細かく分かれている例があります。日本の消費税が今後どのように改正されるのか、気になるところです。
原則的な取扱いにおける代表的な品目に対する税率で比較。軽減税率・ゼロ税率の適用及び非課税対象とされる食料品の範囲は国によって異なり、食料品の種類によっては異なる取扱いとなる場合がある。
参考:
飯田 道子(いいだ・みちこ)
海外生活ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー(CFP®

 金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっている。主な著書には、「宅建資格を取る前に読む本」(総合資格)、「介護経験FPが語る介護のマネー&アドバイスの本」(近代セールス社)などがある。
 海外への移住や金融、社会福祉制度の取材も行う。得意なエリアは、カナダ、韓国など。

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