介護離職を防ぐために―仕事と介護を支える制度と給付金―
2026.04.16
仕事を続けていくなかで、家族の介護に直面することがあります。超高齢社会の日本では、長寿化に伴い介護のリスクが高まっています。今回は介護離職を防ぎ、親と自分を守るための介護保険や雇用保険などの制度について解説します。
介護保険制度のしくみと利用の流れ
40歳以降は、厚生年金保険料や健康保険料などに加えて介護保険料を納める必要があります。そして、介護や支援が必要になった場合は申請を行い、要介護(要支援)認定を受けます。
介護を受ける人の身体状態に合わせて要支援1~2、要介護1~5の7段階があり、認定結果をもとに介護サービスを利用できます。サービスの内容や量は要介護度によって異なります。
介護保険制度は、実際にかかった費用の原則1割(所得に応じて2〜3割)を負担することで、必要な介護サービスを幅広く利用できます。
介護を受ける人の身体状態に合わせて要支援1~2、要介護1~5の7段階があり、認定結果をもとに介護サービスを利用できます。サービスの内容や量は要介護度によって異なります。
介護保険制度は、実際にかかった費用の原則1割(所得に応じて2〜3割)を負担することで、必要な介護サービスを幅広く利用できます。
心配事があれば、まず「地域包括支援センター」へ
介護の最初の相談窓口が「地域包括支援センター」です。介護に関する総合相談支援を行う施設で、すべての市区町村に設置されています。令和7年4月末現在、全国に5,487カ所、支所も含めると7,374カ所あります。
もし、少しでも心配なことがあれば、親や家族が住む地域の地域包括支援センターに相談しましょう。自治体により提供されるサービス内容は異なります。
もし、少しでも心配なことがあれば、親や家族が住む地域の地域包括支援センターに相談しましょう。自治体により提供されるサービス内容は異なります。
仕事と介護を支える「介護休業」と「給付金」
自身で家族を介護する必要がある場合、要件を満たすことで「介護休業」を取得できます。期間は対象家族1人につき最大93日で、3回まで分割して取ることができます。
また、介護休業中の賃金が休業開始時の賃金と比べて80%未満に低下したなど、一定の要件を満たしていれば「介護休業給付金」の支給対象となります。支給額は、休業開始時の賃金日額に支給日数をかけた金額の67%で、支給対象となる日数は最大93日です。なお、介護休業も介護休業給付金も、条件を満たせばパートタイマーも対象となります。
その他、通院の付き添いなど、要介護状態にある家族の介護や世話をするために取得できる「介護休暇」(年間5日、時間単位取得も可能)、「残業免除」や「短時間勤務」など、仕事と介護の両立を支援する制度が整えられています。
さらに、支援制度を十分に活用できないまま介護離職に至ることを防ぐため、事業主に対し、従業員に仕事と介護の両立支援制度に関する個別の周知・意向確認を行うことが義務付けられました(令和7年4月1日施行)。
また、介護休業中の賃金が休業開始時の賃金と比べて80%未満に低下したなど、一定の要件を満たしていれば「介護休業給付金」の支給対象となります。支給額は、休業開始時の賃金日額に支給日数をかけた金額の67%で、支給対象となる日数は最大93日です。なお、介護休業も介護休業給付金も、条件を満たせばパートタイマーも対象となります。
その他、通院の付き添いなど、要介護状態にある家族の介護や世話をするために取得できる「介護休暇」(年間5日、時間単位取得も可能)、「残業免除」や「短時間勤務」など、仕事と介護の両立を支援する制度が整えられています。
さらに、支援制度を十分に活用できないまま介護離職に至ることを防ぐため、事業主に対し、従業員に仕事と介護の両立支援制度に関する個別の周知・意向確認を行うことが義務付けられました(令和7年4月1日施行)。
介護を乗り切るためには
超高齢社会の日本では、親の介護が終わったとしても、自身の老後がすぐそこに迫っています。介護離職をすると、自分自身のキャリアが途切れて再就職のハードルが高くなり、老後の資産形成もままならなくなります。
予測がつかない介護期間を、たった93日の「介護休業」や年5日の「介護休暇」などで乗り切ることは難しいかもしれませんが、これらは「介護の体制を整えるための制度」として活用しましょう。介護は、ライフステージにおける大きな出来事のひとつです。できない部分はプロの手を借り、自分自身は「司令塔」の役割に徹して、仕事と介護の両立を目指していきたいものです。
予測がつかない介護期間を、たった93日の「介護休業」や年5日の「介護休暇」などで乗り切ることは難しいかもしれませんが、これらは「介護の体制を整えるための制度」として活用しましょう。介護は、ライフステージにおける大きな出来事のひとつです。できない部分はプロの手を借り、自分自身は「司令塔」の役割に徹して、仕事と介護の両立を目指していきたいものです。

岡﨑 一恵(おかざき・かずえ)
社会保険労務士岡崎一恵事務所 代表
社会保険労務士
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®認定者
滋賀県大津市出身。同志社大学卒業後、地方銀行の人事部に勤務。
子育てのブランク9年と、紆余曲折の後、社会保険労務士として2018年開業。
2021年CFP®認定者として登録、2023年「くらしとお金のFP相談室」相談員、2024年日本FP協会FP広報センタースタッフを務める。
NPO法人障害年金支援ネットワークに所属。
地元横須賀の中小企業の労務管理と、障害年金代理請求業務、障害年金を受給されるご家庭のライフプラン相談に取り組む。
公式サイト https://www.okazakikazue.net/
社会保険労務士
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®認定者
滋賀県大津市出身。同志社大学卒業後、地方銀行の人事部に勤務。
子育てのブランク9年と、紆余曲折の後、社会保険労務士として2018年開業。
2021年CFP®認定者として登録、2023年「くらしとお金のFP相談室」相談員、2024年日本FP協会FP広報センタースタッフを務める。
NPO法人障害年金支援ネットワークに所属。
地元横須賀の中小企業の労務管理と、障害年金代理請求業務、障害年金を受給されるご家庭のライフプラン相談に取り組む。
公式サイト https://www.okazakikazue.net/






