役員や従業員に金銭を貸し付けたときの利息
2026.07.30
会社が役員または従業員に無利息または低い利息で金銭を貸し付けた場合には、通常の利率により計算した利息の額と実際に支払う利息の額との差額が経済的利益とされ、給与として課税される場合があるので注意が必要である。
通常の利率とは
役員または従業員に金銭を貸し付けた場合、その利息相当額は、次に掲げる利率による。
(1)
会社が他から借り入れて貸し付けた場合:その借入金の利率
(2)
その他の場合:貸付けを行った日の属する年に応じた次に掲げる利率
※
令和8年の利率は1.3%と引き上げとなっているので、注意されたい
役員または従業員に無利息または低い利息で金銭を貸し付けた場合には、次の「金銭を無利息または低い利息で貸し付けたとき」の場合を除き、上記(1)、(2)の利率により計算した利息の額と実際に支払う利息の額との差額が、給与として課税されることになる。
金銭を無利息または低い利息で貸し付けたとき
役員または従業員に無利息または低い利息で金銭を貸し付けた場合に、次の①から③までのいずれかに該当する場合には、通常の利率により計算した利息の額と実際に支払う利息の額との差額は、給与として課税しなくてもよいことになっている。
①
災害や病気などで臨時に多額の生活資金が必要となった役員または従業員に、その資金に充てるため、合理的と認められる金額や返済期間で金銭を貸し付ける場合
②
会社における借入金の平均調達金利など合理的と認められる貸付利率を定め、この利率によって役員または従業員に対して金銭を貸し付ける場合
③
上記①および②以外の貸付金の場合で、「役員または従業員に貸し付けた金銭の利息について」の利率により計算した利息の額と実際に支払う利息の額との差額が1年間で5,000円以下である場合
なお、結婚、入学等で資金が必要になった場合については、①のようなやむを得ない多額の支出には該当しないので、通常の利率による貸付が必要となる。

木下 洋子(きのした・ひろこ)
マネーコンシェルジュ税理士法人
群馬県出身。大学卒業後、会計事務所勤務を経て現法人へ。法人成り支援や節税対策・赤字対策など、中小企業経営者の参謀役を目指し、活動中。年に数回の小冊子発行など、事務所全体で執筆活動にも力を入れている。趣味はピアノを弾くこと。
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